目次
使用教材
げんき2 初級日本語
GENKI: An Integrated Course in Elementary Japanese II [Second Edition] 初級日本語 げんき II [第2版]
できるようになること (Can-do)
・丁寧に依頼することができる。
・自分の行った行為に対して謝ることができる。
・希望を述べることができる。
・なくした物について説明することができる。
文法を教える前に
げんきの教科書では文法解説がセットになっているので、事前に読んできてもらうとスムーズに授業を進めるできるだろう。また、授業の開始時に第16課の会話ビデオを見せて、この課でどういったことを学ぶのか考えさせると、学習者のゴールが明確化されて、いいのではないでしょうか。
動画はこちらからダウンロード可能
語彙の導入
新出語彙は事前に宿題として、読む練習+暗記をしてきてもらう。ただし、数が多く学習者の負担になる場合は、必要最低限覚えてきて欲しい単語をこちらから提示する。
授業のはじめに、絵カードを見せて、Tのリピート、 Sだけといった流れで習熟度を確認する。絵カードは自作が面倒な方には、教科書準拠の絵カードが出版されているので、こちらを使うことをオススメする。
げんきな絵カード2
文法の導入
1. 〜てくれる / 〜てあげる / 〜てもらう
●話し手が他の人のために何かの行為をすることを表す。
●親切にしてあげている状況を提示して、導入する。
導入1 (〜てあげる)
T:(写真を見せて)キムさんとジェシカさんです。ジェシカさんは風邪を引きました。何もできません。だから、キムさんがご飯を作りました。とても親切な人です。キムさんはジェシカさんに親切な気持ちをあげます。キムさんはジェシカさんに料理を作ってあげました。
T:(写真をみせて)今日、キムさんと、ジェシカさんはテニスをしました。二人はテニスが終わって、休んでいます。ジェシカさんはタオルを忘れました。キムさんはジェシカさんにタオルを貸します。キムさんはとても親切な人です。キムさんはジェシカさんに親切な気持ちをあげます。キムさんはジェシカさんにタオルを貸してあげました。
(ジェシカさんは嬉しいです。)
→キムさんは ジェシカさんに料理を作ってあげました。
= Somebodys does something for someone. / I do something for you.
助詞 | 動詞 |
に | 見せます / 教えます / 送ります / 書きます
(例) 私はキムさんに日本語を教えてあげます。 |
を | 紹介します / 案内します / 連れて行きます
(例) 私はキムさんをディズニーランドへ連れて行きます。 |
の | 直します / 掃除します / 手伝います
(例) 私はキムさんの自転車を直しました。 |
導入2 (〜てもらう)
●〜てあげるの例文を使って一緒に導入する。
T:キムさんはジェシカさんに料理を作ってあげました。ジェシカさんはどうですか?親切な気持ちをあげましたか?
S:いいえ、もらいました。
T:そうですね。ジェシカさんは親切な気持ちをもらいました。
T:ジェシカさんはキムさんに料理を作って?
S:料理を作ってもらいました。
(ジェシカさんは親切な気持ちをもらいました。)
練習(あげる / もらう)
●変形練習
T:教えます。教えてあげます。
T:貸します。S1さん?
S1:貸してあげます。
●変形練習
・たかしさんの荷物を持ちます。→荷物を持ってあげます。
・ジョベインさんに辞書をあげます。
・電気をつけます。
・ノートをコピーします。
・東京を案内します。
・エアコンをつけます。
・お菓子を買います。
・マレーシアへ連れていきます。
・英語を話します。
・ケーゼルさんに日本語を教えます。
・京都を案内します。
・トムさんの自転車を直します。
・ジェームスさんに写真を見せます。
・窓を閉めます。
・荷物を運びます。
・車を運転します。
・漢字を書きます。
・料理を作ります。
●文作り
T:教えます。日本語を教えてあげます。
T:貸します。S1さん?
S1:鉛筆を貸してあげます。
●絵を見せて、文を作る練習
導入3 (〜てくれる)
T:(写真をみせて)これは私と友達のジェシカさんです。ジェシカさんは料理を作りました。私は嬉しいです。ジェシカさんは私に?
S:料理を作ってあげました。
T:料理を作ってくれました。
T:あ、消しゴムがありません。S1さん貸してください。
S1:はい、どうぞ。
T:ありがとうございます。S1さんは私に?
S:ペンを貸してくれました。
T:S1さんはJun先生に?
S:ペンを貸してあげました。
ジェシカさんは私に料理を作ってくれました。
Vてくれます。
= Somebodys does something for me. You do something for me.
練習(あげる / くれる)
あげもらいの時と同じように練習する。
●変形練習
●文作り
●絵を見せて、文を作る練習
2. 〜ていただけませんか
導入
T: これはジェシカさんです。ジェシカさんは漢字を勉強しています。でも、この漢字がわかりません。先生に聞きたいです。ジェシカさんは何と言いますか?
S:先生、読めません。教えてください。
T:教えていただけませんか。
T:S1さんとS2さんは京都に旅行に行きました。写真を撮りたいです。知らない人にリクエストします。何と言いますか。
S:写真を撮ってください。
T:写真を撮っていただけませんか。
教えていただけませんか。
Vていただけませんか = would you 〜?
T:S1さんは消しゴムを忘れました。S2さんに借りたいです。何と言いますか。
S1:S2さん、消しゴムを貸していただけませんか。
T:「貸していただけませんか」いいです。でも、S2さんは、友達です。「貸してくれない」と言います。
教えていただけませんか。 Vていただけませんか = would you 〜?
消しゴムを貸してくれない?
友達・家族・・・Vてくれない?
先生・Senior・知らない人・・・Vていただけませんか。 Vてくれませんか。
いただけませんか(polite)
くれませんか
くれない?(casual)
練習
●変形練習(単語レベル)
T:教えます。
S:教えていただけませんか。
● 変形練習(文レベル)
・えんぴつを貸す。
・お金を返す。
・8時に起こす。
・10分待つ
・ドアを開ける。
・エアコンをつける。
・宿題を手伝う。
・日本語に訳す。
・漢字を教える。
・作文を直す。
・京都に連れて行く。
・空港に迎えに来る。
・窓を閉める。
・ゆっくり話す。
・荷物を持つ。
・机を運ぶ。
・自転車を貸す。
・写真を取る。
● Q&Aで練習
・消しゴムを忘れました。友達に借りたいです。何と言いますか。
・S1さんは日本に行きました。駅に行きたいです。道がわかりません。
・今、とても暑いです。S1さんはエアコンをつけたいです。先生に何と言いますか。
・今、たくさん荷物があります。運べません。友達にリクエストします。何と言いますか。
・漢字を勉強しています。でも、漢字が読めません。先生に聞きます。何と言いますか。
・田中さんと友達になりました。田中さんは日本を話します。とても早いです。リクエストします。何と言いますか。
・S1さんは日本人の友達が欲しいです。S2さんは日本人の友達がたくさんいます。S1さんはS2さんに言います。何と言いますか。
・友達とインドへ旅行に行きました。写真を撮りたいです。人にリクエストします。何と言いますか。
3. 〜といいですね / 〜いいんですが
導入(〜といいですね)
T:(風邪を引いている写真を見せて)風邪を引いています。かわいそうです。What sould you say to him?
S:たくさん寝てください。/ 学校を休んでください。
T:はい、そうですね。私は田中さんに言います。早くよくなるといいですね。
T:山田さんは明日、旅行に行きます。京都に行きます。This is first time to go to Kyoto. What sould you say to him?
S:楽しんでください。 / おみやげよろしく。
T:はい、いいですよ。 私は山田さんに言います。楽しいといいですね。
早く よくなると いいですね。
楽しいと いいですね。
V (short form) | と いいですね。 と いいね。(casual) |
い形容詞(short form) | |
な形容詞(short form) |
I hope ...... (for you / them)
練習(〜といいですね)
●導入でやったようなQ&Aで引き続き練習
・S1さんは風邪を引きました。
・S1さんは来年、日本へ旅行に行きます。
・S1さんは来年、JLPTを受けます。
・私の母が病気なんです。
・S1さんは来週、パーティーに行きます。
・S1さんは今、仕事を探しています。
・S1さんは日本の大学で勉強しようと思っています。
・私は今日、7時に家へ帰ります。でも、雨が降るかもしれません。
・S1さんは来年、日本に留学します。
・S1さんは宝くじを買いました。
●教科書やワークブックの練習問題で練習
導入(〜といいんですが)
T:12月にJLPTがありますね。皆さんは受けますか。
S:はい。
T:そうですか。What do you hope?
S:受かるといいですね。
T:受かるといいんですが。
受かるといいんですが。
V (short form) | と いいんですが。 と いいんだけど。(casual) |
い形容詞(short form) | |
な形容詞(short form) |
I hope ...... (for myself)
T:S1さんは働いていますか。
S1:いいえ、まだです。探しています。
T:そうですか。見つかるが見つかるいいですね。
S1:はい。
T:(板書を指して)
S1:新しい仕事が見つかるといいんですが。
練習(〜といいんですが)
●導入でやったようなQ&Aで引き続き練習
●教科書やワークブックの練習問題で練習
4. 〜時
導入(動詞文: Vる時)
T:これは何ですか。
S:パスポートです。
T:パスポートはいつ要りますか。
S:外国へいきます。
T:そうですね。外国へ行きます。パスポートが要ります。
T:外国へ行く時、パスポートが要ります。
T: これは図書館のカードです。いつ要りますか。
S:本を借ります。
T:本を借りる時、図書館のカードが要ります。
T:皆さんは何時に寝ますか?
S:12時に寝ます。
T:電気を消しますか?
S:はい、消します。
T:寝ます。電気を消します?
S:寝る時、電気を消します。
T;エアコンをつけますか?
S:はい、つけます。
T:寝る・・・?
S:寝る時、エアコンをつけます。
練習(動詞文: Vる時)
●二つの文をつなぐ練習
T:ご飯を食べます。はしを使います。
S:ご飯を食べる時、はしを使います。
●絵を見て、「〜とき」で答える練習
●Q&Aで練習
T:学校へ行く時、何で行きますか。
S:(学校へ行く時、)バスで行きます。
導入(動詞文: Vた時)
●前の文の動作が完了している時、た形を使う。
(例)
教室に入った時、電気をつけます。(先に行うアクション:教室に入る 後に行うアクション:電気をつける。)
教室を出る時、電気を消します。(先に行うアクション:電気を消す 後に行うアクション:教室を出る。)
T:When I leave the classroom, I turn off the light. はい、日本語で?
S:教室を出る時、電気を消します。
T:そうですね。
T:When I enter the classroom, I turn on the light. はい、日本語で?
S:教室に入る時、電気をつけます。
T:これは違います。
→教室に入った時、電気をつきます。
上記の違いを時間軸を書いて説明する。
教室を出る時、電気を消します。
second first action
教室に入った時、 電気をつけます。
first second
When you turn on the light, you have alread finished first action.
練習(動詞文: Vた時)
●二つの文をつなぐ練習
T:風邪をひきます。薬を飲みます。
S:風邪をひいたとき、薬を飲みます。
導入(い形容詞文)
T:皆さん、誰と住んでいますか。
S:一人です。
T:そうですか。時々、寂しいですか。
S:寂しいです。
T:じゃあ、何をしますか。
S:スカイプで家族に電話します。
T:Sさんは寂しい時、スカイプで家族に電話します。
T:(写真を見せて)ジョンさんです。ジョンさんは今、とても眠いです。でも、明日テストがあります。勉強しなければなりません。ジョンさんは、眠いです。どうしますか?(what should he do?)
S:コーヒーを飲みます。/ 顔を洗います。
T:ジョンさんは眠い時、コーヒーを飲みます。
導入(な形容詞文)
T:明後日は土曜日です。みなさんは明日暇ですか?
S1:はい、暇です。
T:じゃあ、S1さん何をしますか。
S1:うーん、テレビを見ます。
T:S1さんは暇な時、テレビを見ます。
導入(名詞文)
T:田中さんは今、30歳です。5年前に結婚しました。5年前、田中さんは何歳ですか?
S:25歳です。
T:はい、そうですね。田中さんは?
S:25歳の時、結婚しました。
練習
●Q&Aで練習
T:S1さんは暇な時、何をしますか。
S:暇な時、ゲームをします。
●結合練習
T:頭が痛いです。病院へ行きます。
S:頭が痛い時、病院へ行きます。
5. 〜てすみませんでした
導入
●理由をつけて謝りたい時に使う表現。
T:田中さんです。田中さんは今日、遅刻しました。He wants to apologize. 何と言いますか。
S:先生、遅れました。すみませんでした。
T:(板書して)いいですね。でもone sentenceで言いましょう。
S:遅れまして、すみませんでした。
T:遅れて、すみませんでした。
T:ジェシカさんです。ジェシカさんは宿題を忘れました。She wants to aplogize. 何と言いますか。
S:先生、宿題を忘れてすみませんでした。
T:S1さんと、S2さんは京都へ行きます。S1さんは遅刻しました。S1さん wants to apologize.何と言いますか。S1さん?
S1:S2さん、遅れてすみませんでした。
T:S1さんとS2さんは友達です。すみませんでした?言いません。遅れて、ごめん。です。
T:S1さんは、S2さんに本を借りました。今日、本を返します。でも忘れました。He wants to apologize. 何と言いますか。
S1:S2さん、本を忘れてごめん。
T:A先生はS2さんをパーティーに招待しました。(A invited S2 to the party.)でも、S2さんはパーティーに行きませんでした。 S2さん wants to apologize. 何と言いますか。
S2:A先生、パーティーへ行って、、、パーティーへ行きませんで、、、
T:パーティーへ行かなくて、すみませんでした。
パーティーへ行かなくて、すみませんでした。
V(ないform) + なくて
T:S1さんはS2さんに日本語の本を借りました。S1さんは、今日、日本語の本を持ってきませんでした。S1さん wants to apologize. 何と言いますか。
S1:S2さん、日本語の本を持ってこなくて、すみませんでした。
T:S1さんとS2さんは友達ですよ。
S1:日本語の本を持ってこなくてごめん。
日本語の本を持ってこなくて、ごめん。(casual)
V(ないform) + なくて
練習
●導入でやったようなQ&Aで引き続き練習
・友達に本を借りました。でも、本をなくしました。
・彼女とデートをします。でも、遅刻しました。
・今日、宿題を持ってきませんでした。
・昨日、パーティーをしました。S1さんを誘いました。でも、S1さんは忙しくて、いけませんでした。
・S1さんは、今日、教科書を持ってきませんでした。
・S1さんはS2さんにカメラを借りました。でも、壊しました。
●Vなくての形を練習
6. 〜てみる
●試しにすると言う意味を表す言葉
導入
T:今からデパートに行きます。わぁ、たくさん服があります。これ、欲しいです。買いたいです。でも、サイズが合うかどうか、わかりません。この服を一度、着て・みます。
T:私は靴も買いたいです。靴屋へいきます。わぁ、靴がたくさんあります。これ、欲しいです。買いたいです。でもちょうどいいかどうかわかりません。この靴をはいて・みます。
Vてみます = trying something
練習
●動詞の絵カードを見せて、「Vてみます。」の形を練習
●店に行き、店員に許可を求める練習
→「〜てみてもいいですか」を導入する。
読み書き編
漢字
基本的には宿題とする。教室の中で練習する場合は、WBに大きく板書して書き順を見せながら、学習者にもノート(ワークブック)に書かせる。学習者が書いている時は、机間巡視して書き順や漢字の間違いがないかチェックする。
読み方は音読み、訓読みを紹介したのち、その漢字を使った熟語も一緒に紹介する。そのあと、覚えるべき熟語をフラッシュカードで練習する。すぐに全部を覚えるのは難しいので、事前・事後の宿題にして時間を有効活用した方が良い。
読解
できる限り、直訳は避け、質問や言い換えなどで内容理解の促進を図る。最初はテーマに関する質問をして、未修語彙の導入や背景知識の活性化を図ってから本文に入る。
本文ははじめにTが全部読み、そのあと、一文or段落ごとに生徒に音読させる。その後、適切な長さごとに本文の内容について質問し、意味の確認に入る。
全部読み終えたら、本文の後にある質問を使って、さらに内容を確認する。
教科書の英訳:ドラえもん
Doraemon
When you were a child, did you think “I want to fly in the sky” and “I want to try going to another world”? Such wishes will come true in the comic named doraemon. Doraemon is a robot who came from the future. He has various and convenient secret tools from the future in his pocket and When Nobita, who is primary school student gets in trouble, he helps him using those tools. One day, Nobita forgot that there was an exam and he didn’t study at all. The troubled Nobita said to Doraemon. “Doraemon, help me, On the next test, I will study by myself.” Doraemon took a bread-like thing out of his pocket and he gave it to him.“This is an ankipan”. Scan what you want to remember with this bread, and try eating it then you will be able to memorize.”Nobita scanned what he wanted to memorize on the bread and then he ate everything. The test is already ok. ( Nobita is ready for the test)Nobita went to school happily.The comic named doraemon started in a magazine in 1970. In 1973 it became a TV program and it still continues every week until now.Why is the Doraemon popular? Because doraemon makes us dream For example, the “Anywhere door”. You think about the place you want to go and you open this door and it will lead you to that place. You can go anywhere you want to go from your room by using this door. Don’t you think it is nice to have such a “secret tool”? In addition, Doraemon is an ally of weak children. Nobita is not good at studying very much, he is weak when fighting and he is not good at exercising. But Doraemon always helps him. The children like this kind of Doraemon. And, Doraemon teaches various things to him Let’s go back to the ankipan stories. In the classroom, the exam started but Nobita didn’t remember anything. He went to the toilet before the exam because he had a stomachache. he must study by himself after all. The TV program of Doraemon can be watched outside of Japan,ß in other countries such as Singapore, Indonesia etc .Doraemon may come to your country