目次
使用教材
会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ
トピック/目的
【トピック】
財布をなくして説明する。
【目的】
財布を落としたり定期券をなくしたりした時に、物の形や状況が説明できる。
ウォーミングアップ
T:皆さん、こんにちは。 お元気ですか。
S:はい、元気です。
T:いいですね。 じゃあ、今日のレッスンを始めます。よろしくお願します。
S:よろしくお願いします。
1. 財布や定期券をなくした経験があるか質問する
T:みなさんは、自分の国で財布を携帯を落として、なくしたことがありますか。
S:はい、あります。
T:何をなくしましたか。
S:財布をなくしました。
T:そうですか。なくしたとき、どうしましたか。
S:警察へ行きましたよ。
T:警察でどんな話をしましたか。教えてください。
S:(警察で話したことを共有する)
T:じゃあ、日本で財布や携帯を落としたり、定期券をなくしたことがありますか。
S:はい、あります。
T:そうですか。なくしたとき、警察へ行きましたか?
S:はい、行きました。
T:警察でどんなことを話しましたか。教えてください。
S:(警察で話したことを共有する)
T:そうでしたか。大変でしたね。
S:はい、とても大変でした。
T:(プリントを配って)、今日のトピックは「財布をなくして説明する」です。財布や定期券を落とした時に、どうやって説明しますか。今日はどうやって説明するか勉強しましょう。
T:じゃあ、はじめに今回の目的をチェックしましょう。みなさん、読んでください。
S:(目的を読む)
T:それでは、プリントの絵を見てください。あなたは、この財布をなくしました。何と言って説明しますか。考えましょう。(二つおりの携帯は今どき、使っている人は少ないので、触れない。)
2. ロールプレイの前に物形に関する言葉を導入する。
T:S1さん、この財布をなくしました。何と言いますか。
S1:財布を落としてしまいました。
T:どんな財布を落としましたか?
S1:黒い財布です。
T:(長い財布を見せて)これですか?
S1:いいえ、短い財布です。
T:これですか。
S1:それです。
T:はい、説明できましたね。さっき、S1さんはこの財布を短い財布と言いました。これは二つに折りたためる財布や二人折りの財布と言います。
T:じゃあ、S2さん。S2さんは、これを落としました。何と言って説明しますか。
S2:私はコインケースを落としてしまいました。
T:そうですか。どんなコインケースですか。
S:黒いコインケースです。
T:う~ん?これですか。
S:違います。その・・・、わかりません。
T:どんな形をしていますか。
S:口みたいな・・・
T:これですか。
S:はい、それです。
T:はい、そうですね。みなさん、このコインケースを見たことがありますか。
S:いいえ。
T:形が口に似ていますね。これはがま口財布と言います。
S:がまは何ですか?
T:「がま」は「がまがえる」です。かえるのことです。口が「がまがえる」の口に似ていますから、「がまぐちがえる」と言われています。
●重要語彙
語彙 | 意味 |
現金 | cash |
学生証 | student ID |
定期券 | commuter pass |
キャッシュカード | cashcard |
自動販売機 | vending machine |
交番 | police box |
紛失届 | report of the loss of an article |
●その他の語彙(必要に応じて説明)
語彙 | 意味 |
はっきり | clearly |
どの辺 | whereabouts |
身分証明書 | ID |
防犯登録 | bicycle theft prevention registration |
放置自転車 | illegally parked bicycle |
ロールプレイの実施(1回目)
T:じゃあ、今から、ロールプレイをしましょう。S1さんとS2さんはペアです。S3さんとS4さんはペアです。・・・・。今からタスクカードを配ります。見てください。お互いに見せないでくださいね。
(タスクカードを配る。)
T:はい、じゃあ、タスクカードを声に出さないで、読んでください。後で、やってもらいます。
S:(タスクを確認する。)
T:読み方がわからない言葉や、意味がわからないところはありませんか。
T:じゃあ、今からペアで練習しましょう。
S:ペアでロールプレイを実施。
T:はい、みなさんどうでしたか?
S:難しかったです。
T:じゃあ、S1さんS2さん、前にきてやってください。
S:(ロールプレイ実施)
T:みなさんどうですか。どんなところがよかったですか。
S:声が大きかった。発音が綺麗だったなど。
他、2、3グループ発表する。
会話を考えよう
<会話を考えよう>のプリントを配布し、下線に入る言葉や表現を学習者と考える。
T:プリントを見てください。誰が話していますか。
S:学生と警察官です。
T:そうですね。学生と警察案が話しています。じゃあ、はじめに、私が文章を読みますから聞いてください。
(Tが文章を読む。下線部は飛ばす。)
T:みなさん、意味がわかりますか。
S:だいたいわかります。
T:どんな会話でしたか。
S:(内容について話す)
T:じゃあ、線のところにどんな言葉を入れますか。書いてみてください。
T:書けましたか?
S:はい。
T:①はどんな言葉を入れましたか?
S:二つに折りたためる財布です。
他の回答も少し確認して、CDで答え合わせ。
T:じゃあ、CDを聞いてみましょう。どんな言葉が入るか聞いてください。
S:(CDを聞く)
T:はい、じゃあ、①はどんな言葉でしたか。
S:二つに折りたためるタイプの物なんですけど。
T:そうですね。
(他の答えもチェックする。)
教科書の答えが一番いいというものではない。学習者の意見も大切にすること。
例えば、①の答えは「二つに折りたためるタイプの物なんですけど」が回答だが、「二つ折りの財布なんですが」でも問題ないので、無理に訂正させる必要はない。
T:じゃあ、もう一度、会話を聞いてみましょう。今度はイントネーションや話し方を聞いてください。
S:(CDを聞く)
CDを聞いた後に、Sに意見を求める。
・何か気づいたことばありますか。
・会話の流れはどうでしたか。
・学生や警察官の人の話し方はどうでしたか。 など。
オーバーラッピング/シャドーイング/ペア練習
教科書の練習項目には無いが、時間があれば実施する。
①オーバーラッピング
CDの音に合わせて、教科書を見ながら音読させる。
②シャドーイング
CDの音に少し遅れて、復唱する。教科書を見ずに復唱すること。
③モデル会話を使ってペアで練習
表現・語彙
時間がなければ宿題にする。
ロールプレイの実施(2回目)
T:じゃあ、もう一度、ロールプレイをしましょう。1回目と同じトピックでもいいし、トピックを変えたい人は、他のタスクカードをあげます。
S:(各自タスクカードを見る)
T:じゃあ、ペアで少し練習しましょう。後で発表してもらいます。
S:(各々練習する。)
T:はい、じゃあ、S1さんとS2さん前でやってください。
S:(前で発表する)
T:よくできました。
他のグループも発表する。
発表が終わったら、どうだったか見ていた生徒からコメントをもらう。
まとめ
T:はい、みなさんどうでしたか?
S:難しかったです。
T:そうですか。今日のトピックはなんでしたか?
S:財布をなくして説明する。
T:そうですね。みなさん、できましたか?
S:難しかったです。まぁまぁ、できました。など。
T:そうですか。じゃあ、こんな財布をなくした時はなんと言いますか、
S:二つに折りたためるタイプの財布をなくしたんですが。
T:そうですね。
T:もし、日本に行って財布をなくしてしまったら、警察に行って、今日の言葉を使ってくださいね。
S:はい。
T:じゃあ、今日の授業は終わります。ありがとうございました。
S:ありがとうございました。