初級コースの終盤に尊敬語や謙譲語を指導しますが、ちょろっと出てくる程度で、かつ使用場面もそれほど多くないので、なかなか定着しなくて困っている先生も多いのではないでしょうか。
そんな時におすすめなのが「新・にほんご敬語トレーニング」です。
こちらの本は初級が終わった日本語学習者を対象として作られた敬語トレーニング教材で、敬語をもっと勉強したい、練習したいという学習者におすすめです。
目次
「新・にほんご敬語トレーニング」ってどんな本?
本書では「訪問する」、「誘う」など、機能や場面に応じた敬語表現が学習できるように設計された本です。
構成については詳しく後述しますが、まず、外国人の日本語話者がよく間違う会話例を挙げ、どこが良くないのかというところから学習者に考えてもらい、それから正しい表現を学ぶという流れで授業を進めていきます。
また、各課の最後には「ロールプレイ」があるので、単に教師が教えるだけではなく、学習が使えるようになるまでを目標としています。
全体的に学習者が社会人になったら出会うであろう場面が設定されているので、実践的な会話が多く、初級で敬語を勉強した学生への復習はもちろん、中上級の学生にも、レベルアップに最適な1冊だと思います。
本の内容は以下です。
第2章 場面別敬語トレーニング
1 訪問する
2 簡単にあいさつする
3 誘う
4 お願いする
5 断る
6 申し出る
7 おわびする
8 意見を言う
9 予約を受ける
10 サービスの敬語
11 相談を受ける
12 スピーチをする
13 面接を受ける
14 電話の敬語
15 インタビューをする
16 報告をする
17 司会の敬語
18 メールの敬語
第3章 だんだん敬語をとる
付録
・敬語動詞の表
・よく使う改まった言い方
・会話のスタイル別表現リスト
・答えとスクリプト
「新・にほんご敬語トレーニング」の構成
それでは、次に「新・にほんご敬語トレーニング」について見ていきましょう。
本書では、次のような流れで授業を進めていきます。
- できますか?
- 敬語で言ってみましょう
- 練習しましょう
- やってみましょう
1. できますか?
ここでは、、まず外国人のアレックスさんと同僚や取引先、部長などとの会話があり、アレックスさんのどんな表現がおかしいのか、どう言えば良いのかを学生に考えさせます。
2. 敬語で言ってみましょう
「1. できますか?」でアレックスさんの誤用や正しい表現を学生に考えさせた後は、その答え合わせとして、正しい敬語表現を確認します。
3. 練習しましょう
「2.敬語で言ってみましょう」で表現を確認したあとは、新しい表現を使えるようにするために、書いたり、言ったりして練習します。
4. やってみましょう
そして、最後は理解できたかどうか確認するために、ロールプレイを実施します。
口コミ
タイトル:とてもわかりやすい
敬語を外国人に教えるために購入しました。
最初に悪い会話例が書かれているので、どこが良くないのかというところから学習者に考えてもらうことができます。
その後、上手になったバージョンの音声も付いているので、学習者が一人で学習する場合にも使いやすいと思います。
題名の通り、初級が終わったレベルでも十分に使えますし、上級者の敬語の確認にも役に立つ一冊だと思います!
タイトル:役に立ちます
色んな場面の敬語、沢山あります。会話もできるし、説明も分かりやすいです。この本に敬語を勉強になりました。良い本で、皆さんにお勧めです。