使用教材

中級へ行こう 日本語の文型と表現55 第2版

語彙や文法の導入

1. ウォーミングアップ

T:少しクイズをしましょう。日本のカレンダーについてです。
S:はい。
T:みなさん、12月25日は何の日ですか。
S:クリスマスです。
T:はい、じゃあ、1月1日は?
S:お正月です。
T:いいですね。じゃあ、2月14日は?
S:バレンタインデーです。
T:じゃあ、2月3日は?
S:わかりません。
T:(節分の写真を見せて)これです。わかりませんか?
S:見たことがあります。でも、名前を忘れました。
T:節分の日と言います。

節分について、簡単に説明しておく。

T:じゃあ、7月20日前後は何というか知っていますか。
S:わかりません。
T:土用の丑の日と言います。

土用の丑の日について、簡単に説明しておく。

T:じゃあ、教科書を見てください。
T:日本人は、お正月、節分、バレンタインデー、土用の丑の日、クリスマスに何かを食べます。何を食べると思いますか。考えてみてください。
S:(考える)
T:じゃあ、バレンタインデーは何を食べると思いますか。
S:チョコレート
T:そうですね。じゃあ、クリスマスには何を食べると思いますか。
S:ケーキ
T:いいですね。じゃあ、お正月はどうですか。
S:おせちです。
T:そうですね。食べたことがありますか?
S:はい。
T:好きですか。
S:まぁまぁですね。
T:みなさんの国では、お正月にどんなものを食べますか。
S:(答える)

T:じゃあ、節分の時には何を食べますか。
S:太巻き寿司?
T:そうですね。

T:じゃあ、土用の丑の日は?
S:うなぎです。
T:いいですね。

T:じゃあ、どうして節分の日に太巻き寿司を、どうして土用の丑の日にうなぎを食べるか知っていますか。
S:いいえ、どうしてですか。
T:じゃあ、後で、文章を読みましょう。

単語意味
バレンタインデーValentine's Day
節分traditional end of winter
前後around
土用の丑の日day of the ox in midsummer
太巻き寿司thick rolled vinegared rice
おせち料理traditional New Year dishes
うなぎeel and rice dish

2. 新しいことばと練習

媒介語で未習の語彙を紹介 or 事前に宿題として意味を調べさせる。
それぞれの単語をリピート、意味を確認した後、教科書の「ことばの練習」を実施する。

単語意味
跳ね上がるto jump up
定着するto be firmly grounded
向くto face
持ち込むto bring in
広めるto spread
1年中all the year round
かば焼きspitchcock
売り上げsales
年平均yearly average
江戸時代Edo Era
夏バテ防止prevention of summer lethargy
宣伝コピーadvertising copy
期間period of time
関西Kansai
恵方巻きEhomaki rolled sushi
恵方lucky direction
幸運good fortune
大手major
コンビニチェーンconvenience store chain
関東Kanto
商業主義commercialism
食生活food life
一気にin one bite


3. 新しい文型

T:じゃあ、本文を読む前に、新しい文型を勉強しましょう。

(1) 話し言葉

①導入
T:第6課のタイトルの「この日に食べなきゃ、意味がない」はどんな意味だと思いますか。
S:この日に食べなかったら、意味がない。
T:そうですね。じゃあ、「食べなきゃ」と「食べなかったら」は何が違いますか。
S:「食べなきゃ」はカジュアルだと思います。
T:そうですね。食べなきゃはカジュアルな表現です。じゃあ、いつ使いますか。
S:話すとき?
T:はい、書くときはあまり使いません。話すときによく使います。話すときに使う言葉を「話し言葉」と言います。じゃあ、書くときに使う言葉は何と言いますか。
S:書き言葉?
T:はい、「書き言葉」と言います。

T:じゃあ、みなさんが知っている「話し言葉」は何ですか。
S:普通形の言葉
T:そうですね。

T:じゃあ、「これは食べ物ではありません」。話し言葉は何ですか。
S:これは本じゃない。
*他にも「〜ではありません」の例を出して確認。

T:いいですね。じゃあ、「今朝、朝寝坊してしまった。」この話し言葉は何ですか。
S:寝坊しちゃった。
*他にも「〜してしまった」の例を出して確認。

 

同様に他の話し言葉の表現についても導入する。

●動詞

書き言葉話し言葉
本ではない本じゃない
食べてしまった食べじゃった
飲んでしまった飲んじゃった
食べなければ食べなきゃ
食べている食べてる
食べていた食べてた
食べておく食べとく
食べるのだ食べるんだ

●接続詞

書き言葉話し言葉
しかし、だが、がだけど、けど
けれどもでも
ですからだから
②基本練習:変換練習

(2)Nにとって

[意味]
〜の立場から考えると。
判断や評価の内容が後ろに続く。

[英訳]
"for person"
From the standpoint of 〜. Preceded by content with judgement or evaluation.

[接続]
N + にとって(Nは主に人を表す名詞)

[JLPT レベル]
N3

[例文] ・私たちにとって、ララ(猫の名前)は家族と同じだ。
・私とって、漢字の勉強はとても楽しい。
・私にとって、一番大切なものはお金だ。
・外国人にとって、日本人の名前はかなり覚えにくいようだ。
・スポーツ選手にとって、健康管理はとても重要です。

①導入

T:みなさん、一番大切なものは何ですか。教えてください。
S1:愛です。
S2:お金です。
S3:ゲームです。
T:皆さん、答えが違いますね。
S:はい。
T:S1さんにとって、一番大切なものは愛です、S2さんにとって一番大切なものはお金です。S3さんにとって、一番大切なものはゲームです。

T:皆さん、日本語は難しいですか。
S:はい。
T:単語、漢字、文法、リスニング、会話、難しいのはどれですか。
S1:漢字です。
S2:文法です。
S3:リスニングです。
T:皆さん、答えが違いますね。
S:そうですね。
T:S1さんにとって、難しいのは漢字です。
T:S2さんにとって、難しいのは文法です。
T:S3さんにとって、難しいのはリスニングです。

板書
S1さんにとって、難しいのは漢字です。
S2さんにとって、難しいのは文法です。
S3さんにとって、難しいのはリスニングです。

T:S1さんにとって、難しいのは漢字です。S2さんじゃありません、S3さんじゃありません。S1さんが難しいと思うのは漢字です。

T:S2さんにとって、難しいのは文法です。S1さんの考えじゃありません。S3さんの考えじゃありません。S2さんが難しいと思うのは文法です。

T:「Nにとって」はNの人が考えると、という意味です。

T:例えば、これは私の本です。S1さんの本じゃありません。S1さん、この本は大切ですか。
S1:いいえ。
T:S1さんの本じゃありませんから、大切じゃありませんね。
T:S1さんにとって、この本は大切じゃありません。

T:じゃあ、私はどうですか。私はこの本を大切だと思いますか。
S:はい。先生の本ですから。
T:そうですね。私はこの本を授業で使いますからとても大切です。この本がなかったら授業ができません。
T:私にとって、この本はとても大切です。

②応用練習1:後件作成

③応用練習2:オープンクエッション

④読もう

(3)Vずにはいられない

[意味]
どうしても〜しないでいることはできない。/ どうしても〜してしまう。

身体的に我慢できない場合や、ものごとの様子や事情を見て、話し手の心の中で「〜したい」とう気持ちが起こり、意志の力で抑えられない時に使う。

[英訳]
These expression indicate that a certain feeling could not be contained, or that a feeling naturally resulted from a certain condition.

[接続]
Vない + ずにはいられない(*しない→せずにはいられない)

[JLPT レベル]
N2

[例文] ・この店のカレーはとても辛い。ちょっと食べたら、水を飲まずにはいられない。
・さっき蚊に刺されたところが痒くて、かかずにはいられない
・あまりに暑くて、ジャケットを脱がずにはいられなかった
たばこをやめたいんですが、見ると、吸わずにはいられないんです

①導入

T:みなさん、これは何ですか。
S:ポテトチップスです。
T:そうですね。好きですか。
S:はい、大好きです。
T:私も好きです。美味しいですよね。
S:はい。
T:ポテトチップスを食べ始めます。みなさん、途中で食べるのを止められますか。
S:無理です。止められません。
T:美味しいですから、無理ですね。1度食べたら、食べるのを止められません。
T:もっといい言い方があります。
T:ポテトチップスを1度食べたら、食べずにいられません。です。

板書
ポテトチップスを1度食べたら、食べるのを止められません。
→ポテトチップスを1度食べたら、食べずにいられません。

T:みなさん、これは何ですか。
S1:カレーです。
S2:とても辛そうなカレーです。
T:そうですね。これはとても辛いです。
T:辛いカレーを食べたら、何が欲しくなりますか。
S:水。
T:そうですね。水を飲まない。我慢できますか。
T:できません。そうですね。
T:辛いものを食べたら、水を飲まない。我慢できませんね。
T:辛いものを食べたら、水を飲まずにいられない。と言います。

板書
辛いものを食べたら、水を飲まない。我慢できません。絶対飲みます。
→辛いものを食べたら、水を飲まずにいられない。

T:「〜ずにはいられない」は「我慢できないです。Vをしてしまう」という意味です。

T:ポテトチップを1度食べたら、食べずにいられません。1度食べたら、止められません。ずっと食べてしまいます。

T:辛いものを食べたら、水を飲まずにられない。我慢できません。水を飲んでしまいます。という意味です。

②応用練習1:穴埋め問題

③応用練習2:前件作成

④書こう・話そう

(4) 〜らしい

[意味]
客観的な情報に基づく判断・伝聞。話している事柄に対して他人事であるという距離感がある。

[英訳]
Judgement or hearsay based on objective information. Indicates the speaker is at a distance from what has happened or been said and referring to a third party.

[例文]
・あの店のケーキは美味しいらしい。
・あの2人は結婚するらしい。
・あそこに人がたくさん集まっている。何かあったらしい。
・教室の電気が消えている。みんな帰ったらしい。
・音楽が聞こえる。彼は音楽を聞いているらしい。
・電車がなかなか来ないと思ったら、事故があったらしい。

①導入
*後日追記予定

②基本練習1:変換練習

③基本練習2:選択問題

(5) 〜としたら

[意味]
仮定条件

[英訳]
Subjunctive condition.

[接続]
普通形 + としたら

[JLPT レベル]
N3

[例文] ・もし、ここに100万円あったとしたら、何に使いますか。
・車で行くとしたら、何時間かかるんでしょうか。
・パソコンを買うとしたら、やっぱりMacを買いたいです。
・来れるとしたら、何時ぐらいですか。
・中国に行くとしたら、どこがおすすめですか。

①導入
*後日追記予定

②応用練習:文作り

(6)名詞修飾節

①読もう:短い文章を読んで質問に答える

(7)グラフを読む

①基本練習:読解問題



本文読解

1. QAの確認

本を読む前に、 まず、QAの内容を確認する。

T:じゃあ、これから「この日に食べなきゃ、意味がない!」の文章を読みます。はじめに、プリントを配ります。1枚は文章で、もう1枚は文章の問題です。
(読み物とタスクシートを配布)

T:じゃあ、最初にタスクシートを見てください。問題は3つあります。文章の質問です。みなさんには文章を読んで、答えを考えてもらいます。

2. 本文を読む

T:最初に私が文章を読みますから、みなさんは聞いてください。そしてどんな話か考えてください。私が読んだ後、みなさんが文章を読んで答えを考えます。
(教師が文章を全て読む:範読)

T:はい、今からみなさんに文章を読んでもらいます。一人で声に出さないで読んでください。文章を読みながら答えを考えて、タスクシートに書いてください。
(わからない言葉があっても、辞書は使わないで頑張って読みましょう)
S:(個々で黙読し、質問の答えを考えて書く)
T:(机間巡視)

3. ピア活動

T:では、読めましたか?みなさん、どんな話かわかりましたか?S1さんどうですか?
S1:わかりました。
T:S2さんどうですか?
S2:あまりわかりませんでした。
T:そうですか。どんなところが難しかったですか。
S2:時間が足りなかった。単語が難しかったなど。
T:そうですか。まだ、全部できていない人もいるかもしれませんが、グループで答えを考えましょう。じゃあ、これからペアを作ります。S1さんとS2さん、S3さんとS4さん、S5さんとS6さんがペアです。
S:(席を移動する)
T:じゃあ、グループの人と一緒に、どんな話だったか話してください。その後、質問の答えを相談してください。答えが同じじゃない時は、ペアで相談して答えを考えてください。
S:(ペアで答えを検討する)
T:(机間巡視)

4. 答えの確認

T:ペアでたくさん相談しましたか。それでは、一緒に答えを確認しましょう。

Sに質問文を読ませ、答えを確認する。

後作業:リスニングや作文など

1. 聴解タスクシート

CDを聞きながら、空欄の部分を記入させる。CDにはゆっくりしたスピードとナチュラルスピードが録音されているので、学習者のレベルに応じて選択すると良い。ゆっくりスピードでも生徒が聞き取れなければ、教師がもっとゆっくりしたスピードで読むと良いだろう。

2. シャドーイング

これは教科書にはないタスクだが、時間があれば実施する。

3. 作文

できる限り時間内に書かせて提出させる。

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