新・にほんご敬語トレーニング 第5課:お願いする

B!

使用教材

第5課の学習項目

Can-do
目上の人に丁寧にお願いすることができる。
文型 語句と表現
〜て
〜てくれない
〜てくれませんか
〜てもらえませんか
〜ていただけませんか
〜ていただけませんでしょうか
〜ていただきたいんですが・・・
〜ていただけないかと思いまして・・・・
〜ていただけるとありがたいんですが・・・
・「ねぇ、・・・」
・「あのう、・・・」
・「悪いんだけど、・・・」
・「すみません、・・・」
・「よろしかったら、・・・」
・「恐れ入りますが、・・・」
・「恐縮ですが、・・・」

1. できますか

進め方
・この課の「テーマ」と「Can do」を確認し、文章の場面を確認する。
・文章を読んで、主人公「アレックス」が使っている敬語について、どこが変か、どういえば良いのかを考えさせる。

ウォーミングアップ

T:今日のトピックは「お願いする」です。
T:皆さん、困った事があって、年上の人に聞いたり、何かお願いしたことがありますか。
S:はい、あります。
T:どのように話かけましたか?
S:推薦状を書いていただけませんか?と言いました。
T:いいですね。

T:じゃあ、初めに、教科書の文を読みましょう。S1さん最初の文を読んでください。
S:(教科書を読む)
T:アレックスさんはどこで何をしていますか。
S:日本語学校で勉強しています。
T:そうですね。
T:じゃあ、教科書を読みましょう。

会話を読む

T:じゃあ、S1さんはアレックスさんです。S2さんは山田さんです。
T:S1さん、S2さん立ってください。
S1:立つ。
T:じゃあ、読みましょう。

読む時は、プリントを見ながらでいいので、役になりきって、読む。

読んだ後に・・・
T:アレックスさんと、ユンさんの会話はどうでしたか。何か変なところがありましたか。ペアの人と相談してみてください。
S:(相談する。)

T:相談できましたか。
S:はい。
T:じゃあ、何が気がついたことはありますか。
S1:「手伝ってください」が少し変です。
S2:手伝っていただけませんか。

Sの回答を確認した後・・・
T:じゃあ、1つずつチェックしましょう。
T:S1さん、最初の文を読んでください。
S1:(読む)
T:はい、アレックスさんは困っていますね。どうしてですか。
S:漢字が読めません。
T:そうですね。漢字が読めませんね。じゃあ、アレックスさんはどうしようと思っていますか。
S:山田さんに聞こうと思っています。
T:そうですね。じゃあ、次を読んでください。
S:あのう、今よろしいでしょうか。
T:これはどうですか。
S:良いと思います。
T:そうですね。良いですね。
T:じゃあ、次を読んでください。
S:よかったら、読むのを手伝ってください。
T:これはどうですか。
S1:少し強いですね。
S2:手伝っていただけませんか。
T:はい、そうですね。手伝っていただけませんか。がいいですね。

板書
手伝ってください。
→手伝っていただけませんか。
T:じゃあ、「よかったら読むのを手伝っていただけませんか。」これはいいですか。
S:良いと思います。
T:はい、良いですね。でも、もっと丁寧にいうことができます。
T:「よかったら」は「よろしかったら」です。
アレックスさんの誤用まとめ
・よかったら → よろしかったら
・手伝ってください → 手伝っていただけませんか。
単語 意味
ボランティ volunteer
スタッフ staff
頼む to ask
整理する to put in order
目上の人 one's senior
呼びかけ address
恐縮する to feel obliged
恐れ入ります Excuse me . Thank you.



2. 敬語で行ってみよう

進め方
・正しい敬語の表現や形を確認する。
・確認できたら、もう一度、文章を正しい敬語を使って読む

T:はい、全部読めました。
T:お願いする時は、「〜ていただけませんか」を使いましたね。

T:じゃあ、お願いするときの言葉を復習しましょう。他にどんな言葉がありますか。

学生が知っている依頼表現を確認し、それが目上の人にも使うのか、友達などの親しい人だけに使うのかを確認する。

確認ができたら、プリントで答えをチェック。

3. 練習しましょう

進め方
・CDを聞きながら、練習をする。(生徒のレベルによりやり方は調整するが、基本は以下を想定)
①文字を見ながら聞いてもらう。
②慣れてきたらCDを一時停止して、リピートしてもらう。
③さらに慣れてきたら、聞く前に想像して言わせる。
④最後にもう一度、CDと、一緒に言わせる。

T:じゃあ、もう少し練習しましょう。始めに、聞いてください。
S:(CDを聞く)

T:じゃあ、今度は、リピートしましょう。
S:(CDを聞いてリピートする)

T:じゃあ、次は、聞く前に言いましょう。S1さん、1番は?
S:すみませんが、説明していただけませんか。

T:じゃあ、もう一度、CDを聞きながら、言いましょう。
S:(CDを聞きながら、言う。)

 問題数はあまり多くないので、もっと練習させたい場合は、例文を事前に用意しておくこと。

4. これでOK!

進め方
・音声サンプルを繰り返し聞いて、一緒にリピートしたり、シャドーイングをする。
→また、宿題として、何回も家で読ませる。

T:はい、じゃあ、次のページを見てください。
T:アレックスさんは敬語の勉強をしました。そして、面白そうな雑誌の記事を見つけたので、日本語教室で山田さんと読もうと思っています。

T:じゃあ、今から、CDを聞きます。教科書を見ながら、聞いてください。

CDを流す。

T:どうですか。意味がわかりましたか。
S:はい。
T:じゃあ、CDをもう一度、聞きましょう。今度は、CDと一緒に読んでください。

CDを流し、Sは一緒に読む。
CDのスピードが速い場合は、Tが読んで、Sがリピートする。

T:はい、OKです。

単語 意味
転送 transfer
記事 article
早速 immediately



5. チェックしましょう

進め方
・この課で勉強した、敬語の言葉や表現を確認する。
・チェックシートに書かせて答えを確認する。

T:じゃあ、問題にチャレンジしましょう。
T:ノートに答えを書いてください。
S:(問題を解く)
T:じゃあ、1番の答えは何ですか。
S:おかまいなく
T:いいですね。

他の問題も答えを確認する。

6. どんどん覚えましょう

進め方
・敬語を使って答えさせる。
・それから、CDを聞かせて、リピートさせる。

T:じゃあ、よかったらパーティーに来てください。敬語で?
S:よかったら、パーティーに来ていただけないかと思っていまして。
T:いいですね。じゃあ、「てくれない?」で?
S:よかったら、パーティに来てくれない?

他の文も確認してから、
T:今度は、CDを聞いて、リピートしましょう。
S:(CDを聞いてリピートする)

7. やってみましょう

進め方
・ロールプレイで「Can do」が達成できたかをチェックする。

T:はい、じゃあ、最後にロールプレイをしましょう。
T:(ロールカードを配布)

T:はい、じゃあ、ペアで練習してください。後で、前でやってもらいます。
T:今日勉強した言葉を使ってくださいね。

S:(練習して、発表)

 発表後に発表を見ていた学生に良かった点や、もう少し改善したところがいい点を確認する。
単語 意味
プリント handout
迎えに行く to call for
〜の代わりに instead of
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