「初級の文型を教えているが、学習者が理解してくれない」、「似たような文型が登場し、違いを説明できない」。
日本語を教えていると、こんな悩みって絶対出てきますよね。
今回はそんなときに参考になる書籍「なっとく知っとく初級文型50」を紹介します。
初級文型の理解を深める本として、おすすめなので、興味がある方は読んでみてください。
目次
「なっとく知っとく初級文型50」ってどんな本?
「なっとく知っとく初級文型50」は、知っていれば役に立つ初級文型のポイントがわかりやすくまとめられた本です。
初級文型を教える際に、重要な初級文型が50の項目がピックアップされていて、似たような文型にはどういった違いがあるのか、わかりやすく、簡潔に解説されています。
本書では、「先輩教師」、「日本語を教え始めたばかりの教師」、「日本語学習者」の3名が登場し、会話形式で話が進んでいくので読みやすく、楽しく読むことができます。
日本語を教え始めた人、まさに今教えている人で、導入のポイントがわからなくて困っている人や、似たような文型の違いが説明できずわからず困っているという方におすすめです。
「なっとく知っとく初級文型50」の内容と構成
こちらが本書で登場する内容です。
全ての初級文型が取り上げられているわけではないですが、学習者が間違えやすく、重要なものが中心に紹介されているので、「あ、そんな違いがあったんだ」という発見があります。
そして、各課の構成ですが、次のようになっています。
- まずはここから
- ポイントをおさえよう
- もうちょっとやってみよう
- コラコラ*コラム
1. まずはここから
ここでは、その文型が「どんな場面で使われているのか」、「発話の意図は何なのか」などが紹介されています。
イラストと会話で紹介されているので、読みやすくおもしろいです。
また、会話文で使われている文型に下線を引くという作業もあるので、そうすることで文型がしっかり認識できます。
2. ポイントをおさえよう
ここでは、その文型について<考えよう>と <ポイント>の2つに別れており、 <考えよう>では例文を比較しながら意味や似たような文型との違いを学びます。
そして<ポイント>ではその文型のポイントが簡潔にまとめられています。
3. もうちょっとやってみよう
ここでは、学習者がよく間違えやすいところや似ている表現との比較、初級ではあまり取り上げられない用法などについて、もう少し紹介されています。
4. コラコラ*コラム
最後にちょっとしたコラムがあり、日本語教師の経験談や日本語にまつわるおもしろい話などが紹介されています。
日本語を教える上でのヒントにもなるし、おもしろいものなので、読んでおくと良いでしょう。
口コミ
タイトル:おもしろい
日本語教師ですが,初級の文法のキモが分かります.イラストもとてもかわいらしくて読み物としてもおもしろいので,結構持ち歩いて合間に読んでいます.
最後に
今回は初級日本語文法の理解を深めるのに役立つ本「なっとく知っとく初級文型50」を紹介しました。
「文型のポイントがわからなくて困っている」、「似たような文型の違いを説明できなくて困っている」、こういった方は一読すると役に立つと思いますので、読んでみてください。