目次
使用教材
語彙や文法の導入
1. 話しましょう
ここでは、第5課のテーマである、「睡眠」について会話をしながら、未習の語彙を導入したり、本文を読むにあたって手助けとなる情報を学習者に与えていく。
ウォーミングアップ:学習者の睡眠時間や寝られない時について話あう。
T:みなさん、毎晩早く寝ていますか?夜遅くまでゲームを見たり、Facebookを見たりしていませんか?
S1:ゲームをしてしまいます。毎日1時ぐらいに寝ます。
T:他の人はどうですか。今からプリントを渡しますから、プリントを見て、質問に答えてください。
S:(プリントに記入)
T:書けましたか?
S:はい。
T:じゃあ、比べてみましょう。
Sの回答をチェックして、比較する。
T:それでは、今日は「睡眠」について勉強をしましょう。
2. ことばの練習
媒介語で未習の語彙を紹介 or 事前に宿題として意味を調べさせる。
それぞれの単語をリピート、意味を確認した後、教科書の「ことばの練習」を実施する。
単語 | 意味 |
睡眠 | sleep |
~すぎ | shortly after ~ |
~ときがある | there are times when ~, |
ストレッチする | to strech |
羊 | sheep |
その他 | other |
夜中 | middle of the night |
目が覚める | to wake up |
遅くまで | till late |
活動する | to do an activity |
通勤 | commute |
減少する | to decrease |
不調 | [physical] disorder |
訴える | to report / complain about [one's condition] |
自然に | naturally |
昼間 | daytime |
動かす | to move |
~に関して | concerning ~ |
神経質な | nervous |
声がよく出る | to have a rich voice |
3. 新しい文型
T:じゃあ、本文を読む前に、新しい文型を4つ勉強しましょう。
(1) A/Naさ
[意味]
形容詞を名詞化して使う。
[英訳]
Used to nominalize an adjective.
①導入
T:皆さん、富士山を見たことがありますか?
S:はい、あります。
T:富士山、3776mです。(板書)
T:富士山の何が3776mですか?
S:高いです。
T:富士山の高いですか?
S:高・・・・。
T:富士山の高さは3776mです。
T:これは何ですか?
S:シャーペンです。
T:そうですね。(長さをはかるジェスチャーをして)14cmです。
T:シャーペンの何が14cmですか。
S:長い。
T:シャーペンの長さが14cmです。
T:富士山の高さ、シャーペンの長さ、「高さ」と「長さ」は動詞、形容詞、名詞、何ですか?
S:名詞です。
T:そうですね。じゃあ、「高い」、「長い」は?
S:い形容詞です。
T:そうですね。「高い」はい形容詞、「高さ」は名詞、「長い」はい形容詞、「長さ」は名詞です。
T:じゃあ、「明るい」の名詞は?
S:明るさ
T:そうですね。
T:じゃあ、な形容詞「きれいな」の名詞は?
S:きれいなさ?
T:きれいさです。
T:ああ、「便利な」は?
S:便利さ
T:そうですね。
②応用練習
満足度調査のグラフに学生の答えを書かせる。
③短作文
「今住んでいる部屋」をテーマに短い作文を書かせる。
短作文は時間がなければスキップ or 宿題とする。
単語 | 意味 |
満足度 | degree of satisfaction |
暮らしやすさ | comfortability of living /easiness of life |
環境 | environment |
(2) 連用中止
[意味]
動詞文や、い形容詞文の接続のしかたの一つ、並列や理由を表す。
・行為の順序や対立する内容を表す際に使われる。
・「作り方」や「使い方」の説明でもよく使われる。
・書き言葉でよく使われる。
[英訳]
Used to connect verb sentences or い-adjective sentences. It shows a parallel relationship or indicates a reason.
[接続]
V(ます)の語幹 *「いる」は「おり」になる。
いA-く
[例文]
・本を読み、しばらく考える。
①導入
[動詞]
T:S1さん、昨日、何時に起きましたか?
S1:7時に起きました。
T:それから、何をしましたか?
S1:朝ごはんを食べました。
T:それから?
S1:テレビを見ました。
T:文を1つにしてください。
S1:7時に起きて、朝ごはんを食べて、テレビを見ました。
T:いいですね。今日は、他の言い方を覚えましょう。
T:7時に起き、朝ごはんを食べ、テレビを見ました。です。
他のSにも何をしたか質問し、同じように導入する。
T:「起き」、「食べ」、形はなんですか?
S:ます形です。
T:そうですね。
T:この文法は書くときによく使います。それから、スピーチやプレゼンテーションなど、フォーマルなシチュエーションでも時々、使われます。それから、「料理の作り方」や「機械の使い方」でも、時々使われます。
[い形容詞]
T:S1さんの国(マレーシア)はどんな国ですか。
S1:暑いです。それから、賑やかです。
T:じゃあ、文を1つにしてください。
S1:暑くて、賑やかです。
T:はい、皆さん勉強しましたね。これも他の言い方があります。何ですか?
S:暑く、賑やかです?
T:はい、そうです。暑く、賑やかです。です。
②基本練習:変換練習
教科書では5問用意されているので、もっと練習させたければ、追加問題を準備しておくこと。
③短作文
「自動販売機の使い方」や「料理の作り方」など、手順を説明する文を作らせる。
単語 | 意味 |
梅雨 | rainy season |
カップラーメン | instant noodles |
できあがる | to be ready |
(3) ~ものだ
[意味]
本来そうだと思われることを表す。
[英訳]
Normally, in general, should ~, must ~
Used to express something that is considered to be common knowledge.
①導入
T:みなさん、たくさん運動したら、どうなりますか。
S:疲れます。
T:そうですね。元気になりませんよね。普通、みんな疲れますね。
S:はい。
T:たくさん運動したら、疲れるものです。
→たくさん運動したら、普通、疲れるものです。
T:じゃあ、疲れたら、どうなりますか。本が読みたくなりますか。映画が見たくなりますか。
S:なりませんよ。
T:じゃあ、どうなりますか。
S:眠くなります。
T:そうですね。普通、眠くなりますね。
S:はい。
T:疲れたら、眠くなるものです。
→疲れたら、眠くなるものです。
T:みなさんは、もし会社で働いて、毎日残業があったら、嫌ですか?
S:嫌ですよ。
T:毎日夜、10時まで残業しなければいけません。嫌ですか。
S:もちろん、嫌です。
T:どうして?
S:遊ぶ時間がありませんよ。休む時間もありません。
T:普通、残業は嫌ですね。
S:はい。
T:残業は嫌なものです。
T:つかれたら、みんなねむくなります。つかれたら、ねむくなるものです。残業はみんないやです。残業は嫌なものです。
T:「普通はそうなります」と言いたい時、「〜ものです」を使って答えます。
②基本練習:変換練習
教科書では5問用意されているので、もっと練習させたければ、追加問題を準備しておくこと。
③応用練習:文作り
教科書では5問用意されているので、もっと練習させたければ、追加問題を準備しておくこと。
単語 | 意味 |
世の中 | the world |
バカな | stupid / foolish |
年末 | the end of the year |
(4) 「もの・こと」の整理
①基本練習:選択問題
教科書では5問用意されているので、もっと練習させたければ、追加問題を準備しておくこと。
②応用練習
教科書では3問用意されているので、もっと練習させたければ、追加問題を準備しておくこと。
(5) ~ということだ
[意味]
伝聞表現。「~そうだ」や「~と言っていました」よりも少し硬い表現。改まった場面で使われることが多い。
[英訳]
It is said that ~
(Used to express hearsay)
①導入
始めに、既習の伝聞表現を少し復習してから、導入する。
T:S1さん、S2さんは週末、何をしましたか?聞いてください。
S1:S2さん、週末、何をしましたか?
S2:デパートへ行きました。
T:S1さん、S2さんは週末、何をしましたか?私に教えてください。
S1:S2さんは週末、デパートへ行きました。
T:行きましたですか?
S1:え?
T:S1さんはS2さんに聞きました。そして、それを私に伝えます。「行きました」いいですか?
S1:行ったそうです。
T:そうですね。
T:初級で勉強しましたね。
T:でも、もう1つ、他の言い方があります。
T:S2さんは週末、デパートへ行ったとのことです。です。
S2さんは週末、デパートへ行ったとのことです。
T:じゃあ、(天気予報を見せて)S1さん明日の天気をS2さんに伝えてください。天気予報によると?
S1:S2さん、天気予報によると、明日は雨が降るとのことです。
他のSにも天気を変えて同様の質問をしたり、他の例を出して形を確認する。
T:はい、いいですね。とのことですの前の形は何ですか。
S:普通形です。
T:そうですね。
T:「〜たそうです。」と「〜とのことです」はだいたい同じですが、「〜とのことです」の方が、少しフォーマルです。ニュースの人が話す時に使ったり、新聞のことばで使われます。
②基本練習:変換練習
教科書では5問用意されているので、もっと練習させたければ、追加問題を準備しておくこと。
③短作文
「友だちの国の習慣や、してはいけないこと」をテーマに短作文を書かせる。
単語 | 意味 |
宗教 | religion |
関係がある | to have a relationship / connection |
サンダル | sandals |
神聖な | sacred |
(6) 長い分の練習
①基本練習
教科書の問題が少ないので足してもいいだろう。(特に名詞修飾文)
単語 | 意味 |
食欲 | appetite |
進路 | future course |
面接 | interview |
仕方 | wat of doing |
増す | to increase |
たまる(ストレスが) | to become stressful |
本文読解
1. QAの確認
本を読む前に、 まず、QAの内容を確認する。
T:じゃあ、これから「睡眠」の文章を読みます。はじめに、プリントを配ります。1枚は「睡眠」の文章で、もう1枚は文章の問題です。
(読み物とタスクシートを配布)
T:じゃあ、最初にタスクシートを見てください。問題は3つあります。文章の質問です。みなさんには文章を読んで、答えを考えてもらいます。
2. 本文を読む
T:最初に私が文章を読みますから、みなさんは聞いてください。そしてどんな話か考えてください。私が読んだ後、みなさんが文章を読んで答えを考えます。
(教師が文章を全て読む:範読)
T:はい、今からみなさんに文章を読んでもらいます。一人で声に出さないで読んでください。文章を読みながら答えを考えて、タスクシートに書いてください。
(わからない言葉があっても、辞書は使わないで頑張って読みましょう)
S:(個々で黙読し、質問の答えを考えて書く)
T:(机間巡視)
3. ピア活動
T:では、読めましたか?みなさん、どんな話かわかりましたか?S1さんどうですか?
S1:わかりました。
T:S2さんどうですか?
S2:あまりわかりませんでした。
T:そうですか。どんなところが難しかったですか。
S2:時間が足りなかった。単語が難しかったなど。
T:そうですか。まだ、全部できていない人もいるかもしれませんが、グループで答えを考えましょう。じゃあ、これからペアを作ります。S1さんとS2さん、S3さんとS4さん、S5さんとS6さんがペアです。
S:(席を移動する)
T:じゃあ、グループの人と一緒に、どんな話だったか話してください。その後、質問の答えを相談してください。答えが同じじゃない時は、ペアで相談して答えを考えてください。
S:(ペアで答えを検討する)
T:(机間巡視)
4. 答えの確認
T:ペアでたくさん相談しましたか。それでは、一緒に答えを確認しましょう。
Sに質問文を読ませ、答えを確認する。
5. 本文理解・学習者の国との比較
読解後にもう少し詳しく、本文の内容をチェックしたり、学習者の国ではどうか確認したりする。
後作業:リスニングや作文など
1. チェックシート
2択問題。3〜5分程度で解かせて、答え合わせをする。時間がなければ宿題にしても良い。
単語 | 意味 |
売り | sales point |
2. 聴解タスクシート
CDを聞きながら、空欄の部分を記入させる。CDにはゆっくりしたスピードとナチュラルスピードが録音されているので、学習者のレベルに応じて選択すると良い。ゆっくりスピードでも生徒が聞き取れなければ、教師がもっとゆっくりしたスピードで読むと良いだろう。
3. シャドーイング
これは教科書にはないタスクだが、時間があれば実施する。
4. 作文
できる限り時間内に書かせて提出させる。
単語 | 意味 |
アンケートをとる | to take a questionnaire |