【教案】みんなの日本語初級2:第38課

B!

使用教材

できるようになること (Can-do)

・ある行為について感想、評価、好き嫌い、上手下手などが述べられる。
・するべきことをし忘れたということが言える。
・情報を知っているかどうか確かめられる。
・伝えたいことを強調して伝えられる。

学習項目(文型)
  1. 〜のは(形容詞)です
  2. 〜のが(形容詞)です
  3. 〜のを忘れました
  4. 〜のを知っています
  5. 〜のは(名詞)です

文型1:〜のは (形容詞)です。

メモ
・動詞の辞書形に「の」をつけて名詞化する。
・感想や評価を述べる時に使う。

導入

T:みなさん、漢字は難しいですか。
S:はい、とても難しい。
T:漢字を読みます、漢字を書きます、どっちが難しいですか。
S:漢字を読みます。
T:漢字を読みます。難しいです。
T:漢字を読むのは難しいです。

T:みなさんの趣味は何ですか。
S:映画です。
T:映画を見ます。楽しいですか。
S:はい、楽しいです。
T:映画を見ます。楽しいです。映画を見るのは楽しいです。

T:毎日、お酒を飲みます。体にいいですか。
S:良くないです。
T:毎日、お酒を飲みます。体に良くないです。S1さん?
S1:毎日、お酒を飲むのは体に良くないです。

板書
かんじを よみます。 むずかしいです。
→かんじを よむのは むずかしいです。
えいがを みます。 たのしいです。
→えいがを みるのは たのしいです。
まいにち、おさけを のみます。 からだに よくないです。
→まいにち、おさけを のむのは からだに よくないです。

T:「読むのは、見るのは、飲むのは」は何形ですか。
S:辞書形です。

T:「〜のは」、の後ろは何ですか。
S:形容詞です。

T:そうですね。形容詞です。
T:V(辞書形)のは形容詞です。
T:これは、話す人の気持ち(思ったこと)を言う時に使います。

T:他の形容詞は、簡単です、いいです、悪いです、おもしろいです、気持ちがいいです、などです。

練習

●結合練習
T:水をたくさん飲みます。体にいいです。
S:水をたくさん飲むのは体にいいです。

●前件作成
T:簡単です。
S:日本語を話すのは簡単です。

●教科書の問題(B1)



文型2:〜のが (形容詞)です。

メモ
・嗜好や能力を表現する時に使う。
・よく用いられる形容詞は「好き/嫌い」、「上手/下手」、「早い、速い/遅い」など。

導入:嗜好

T:私はよく本を読みます。毎月、3冊ぐらい読みます。
T:本を読みます。好きです。私は本を読むのが、好きです。

T:S1さんはどうですか?
S1:好きです。
T:本を読みます。好きです。S1さん?
S1:本を読むのが好きです。

他のSにも質問する。

板書
ほんを よみます。 すきです。
→ほんを よむのが すきです。

T:私は海外へ旅行するのが好きです。働くのが嫌いです。映画を見るのが好きです。電車に乗るのが嫌いです。

T:好きなこと、嫌いなことを言う時、「のが」を使います。
T:皆さんは何をするのが好きですか。

S1:絵を見るのが好きです。
S2:アニメを見るのが好きです。

導入:能力

T:私は絵が好きですから、昨日、絵を描きました。これです。どうですか。
S:下手です。
T:そうですね。下手ですね。私は絵を描きます。下手です。
T:私は絵を描くのが下手です。

T:これは私の友達です。トムさんです。絵を描きました。どうですか。
S:上手です。
T:はい、上手ですね。
T:トムさんは絵を描きます。上手です。S1さん?
S1:トムさんは絵を書くのが、上手です。

板書
えを かきます。 じょうずです。
→えを かくのが じょうずです。
えを かきます へたです。
→えを かくのが へやです。

T:上手です、下手ですを言います。この時も「のが」を使います。

T:みなさんは、何時に寝ますか。
S1:9時
S2:10時
S3:11時
T:S1さん、寝ます。早いですね。
T:S1さんは寝るのが早いです。

T:私は、3時に寝ます。
S:遅いですね。
T:はい。私は寝ます。遅いです。
T:私は寝るのが遅いです。

板書
ねます。はやいです。
→ねるのが はやいです。ねます。おそいです。
→ねるのが おそいです。

T:早いです、遅いですを言います。この時も「のが」を使います。

参考:「〜こと」と「〜の」の違い
・「〜の」のほうが会話では使われやすい。
・強調構文では「〜の」を使う。
・「〜ことができます」、「〜ことがあります」、「〜ことにする」など「〜の」で置き換えできない文型がある。

練習

●結合練習
T:走ります。遅いです。
S:走るのが遅いです。

●Q&A
T:本を読むのが好きですか。
S:はい、好きです。

T:家族の中で、誰が起きるのが早いですか。
S:兄です。

●教科書の問題(B3/B4/ C1)


文型3:〜のを忘れました。

メモ
・「しなければならない」、または、「する予定だったこと」を忘れてしまった時に使う表現

導入

T:あ、水がない。ちょっと、水が欲しいです。水を買ってもいいですか。
S:いいですよ。
T:あれ、あれ・・・。
S:どうしましたか。
T:財布がありません。
T:財布を持ってくる。忘れました。
T:財布を持ってくるのを忘れました。

T:みなさん、宿題はやりましたか。
S1:え?
T:どうしましたか。
S1:すみません、忘れました。
T:そうですか。宿題をします。忘れましたか。宿題を持ってきます。忘れましたか。
S1:宿題をします。
T:S1さんは宿題をします。を忘れました。宿題をするのを忘れました。

→全員、宿題をしてきた場合は、絵カードを使って導入

T:みなさん、今日、何時に起きましたか。
S:7時です。
T:私は今日、8時に起きました。
S:遅いですね。
T:はい、今日は遅い時間に起きましたから、急いで学校に来ました。
T:急いで来ましたから、歯を磨きます。を忘れました。
T:歯を磨くのを忘れました。

板書
「さいふをもってきます」を わすれました。
→さいふを もってくるのを わすれました。
「しゅくだいをします」を わすれました。
→しゅくだいを するのを わすれました。
「はを みがきます」を わすれました。
→はを みがくのを わすれました。

T:財布を持ってきます。これを忘れました。財布を持ってくるのを忘れました。です。
T:宿題をします。これをのを忘れました。宿題をするのを忘れました。です。

練習

●結合練習
T:買い物します。忘れました。
S:買い物するのを忘れました。

●後件作成
T:急いで、学校に来ましたから?
S:教科書を持ってくるのを忘れました。

●教科書の問題(B5/C2)

文型4:〜のを知っています。

導入

T:みなさん、私の名前は何ですか。
S:ノッチです。
T:そうですね、私の名前はノッチです。みなさんはわたしの名前を知っています。

T:じゃあ、私の電話番号を知っていますか。
S:いいえ、知っていません。
T:いいえ、知りません。

T:じゃあ、私は何歳ですか。知っていますか。
S:はい、知ります。
T:はい、知っています。

T:知っています。知りません。勉強しましたね。
S:はい。
T:(写真を見せて)じゃあ、これは何ですか。
S:猿です。
T:じゃあ、これは何ですか。
S:温泉です。
T:猿は温泉に入りますか?
S:いいえ、入りません。
T:(猿が温泉に入る写真を見せて)猿が温泉に入ります。知っていますか。
T:猿が温泉に入るのを知っていますか。

板書
「さるは おんせんに はいります」をしっていますか。
→さるが おんせんに はいるのを しっていますか。

T:S1さん、猿が温泉に入るのを知っていますか。はい?いいえ?
S1:はい、知っています。
T:S2さん、猿が温泉に入るのを知っていますか。
S2:いいえ、知りません。
T:いいえ、知りませんでした。

他のSにも質問する。

T:この質問で、はいと言う時は、「はい、知っています。」、いいえと言う時は、「いいえ、知りませんでした。」を使います。

練習

●結合練習
T:今、ノッチ先生は韓国を勉強しています。知っていますか。
S:今、ノッチ先生が韓国墓を勉強しているのを知っていますか。

明日、試験がありません。知っていますか。

●Q&Aで練習
T:もうすぐ、〇〇先生が結婚するのを知っていますか。
S:はい、知っています。 / いいえ、知りませんでした。

●教科書の問題(B6)

文型5:〜のは (名詞)です。

メモ
・(名詞)の部分を強調して伝えたい時に使われる表現 。
・言われたことを訂正したい場面を提示して導入する。

導入

T:ちょっと、会話の練習をしましょう。
T:ここはレストランです。皆さんは、お客さんです。私はウェイターです。食べ物を頼んでください。

S1:すみません。牛丼を1つください。
S2:トンカツを1つお願いします。
T:牛丼が1つとトンカツが1つですね。少々お待ちください。

T:お待たせしました。ラーメンです。
S1:え、違います。私は牛丼を頼みました。
T:私が頼んだのは牛丼です。
S1:私が頼んだのは牛丼です。
T:申し訳ありません。はい、こちら牛丼です。

T:(S2さんに向かって)お待たせしました。カレーです。
S2:違います。私はトンカツを頼みました。
T:私が頼んだのはトンカツです。
S2:私が頼んだのはトンカツです。
T:申し訳ありません。はい、こちらトンカツです。

板書
わたし ぎゅうどんを たのみました
→わたし たのんだのは ぎゅうどんです。
わたし トンカツを たのみました
→ わたし たのんだのは トンカツです。

T:ウェイターは料理を間違えました。S1さんはそれは違いますよ。牛丼を頼みましたと強く言いたいです。
T:強く言いたい時、名詞は後ろに、動詞は前に来ます。

T:ウェイターは料理を間違えました。S2さんはそれは違いますよ。トンカツを頼みましたと強く言いたいです。
T:強く言いたい時、名詞は後ろに、動詞は前に来ます。

T:この文で強く言いたいところは、どこですか?
S:牛丼?カツ丼?
T:そうですね。牛丼とカツ丼を頼みましたから、強く言いたいところは牛丼、カツ丼です。

練習

●Q&A
T:S1さんが今、どこに行きたいですか。アメリカですか。
S1:いいえ、私が今、行きたいところはフランスです。

●教科書の問題(B7/B8/C3)

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