新・にほんご敬語トレーニング 第3課:誘う

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使用教材

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第3課の学習項目

Can-do
目上の人を歓迎会や送別会に誘うことができる。
語句と表現
〜でしょうか
〜と思いまして・・・・
〜(て)いただきたい
お / ご 〜なく
〜ております
・「おいでになる」

1. できますか

進め方
・この課の「テーマ」と「Can do」を確認し、文章の場面を確認する。
・文章を読んで、主人公「アレックス」が使っている敬語について、どこが変か、どういえば良いのかを考えさせる。

ウォーミングアップ

T:今日のトピックは「誘う」です。
T:皆さん、年上の人をパーティーや食事に達に誘ったことがありますか。
S:はい、あります。
T:誘った時、どのように誘ういましたか。
S:パーティーにきていただけませんかと言いました。
T:いいですね。

T:じゃあ、初めに、教科書の文を読みましょう。S1さん最初の文を読んでください。
S:(教科書を読む)
T:アレックスさんはどこにいると思いますか。
S:会社
T:そうですね。何をしようと思っていますか。
S1:金子部長を送別会に誘います。
T:そうですね。

T:はい、じゃあ、教科書を読みましょう。

会話を読む

T:じゃあ、S1さんはアレックスさんです。S2さんは金子部長です。
T:S1さん立ってください。
S1:立つ。
T:じゃあ、読みましょう。

読む時は、プリントを見ながらでいいので、役になりきって、読む。

読んだ後に・・・
T:アレックスさんと、金子部長の会話はどうでしたか。何か変なところがありましたか。ペアの人と相談してみてください。
S:(相談する。)

T:相談できましたか。
S:はい。
T:じゃあ、何が気がついたことはありますか。
S1:「ちょっと」が少し変です。
S2:おいでになる?

Sの回答を確認した後・・・
T:じゃあ、1つずつチェックしましょう。
T:S1さん、最初の文を読んでください。
S1:部長、ちょっと。
T:はい、これはいいですか。
S:変です。
T:じゃあ、どんな言葉がいいと思います。
S:ちょっと、いいですか。
T:もっと丁寧な言い方があります。
T:ちょっと、よろしいでしょうか。です。

板書
ちょっといいですか。 <  ちょっとよろしいでしょうか。

T:誰かに話かけるとき、始めに、「ちょっとよろしいでしょうか」と聞きます。

T:じゃあ、S1さん次のアレックスさんの言葉を読んでください。
S1:日曜日は暇ですか。
T:はい、この言葉はどうですか。
S1:いいと思います。
T:どうしていいと思いますか。
S1:「です」を使っていますから。
T:「です」を使っていますね。でも目上の人に「暇ですか。」はちょっと失礼な言い方です。
S:じゃあ、何といいますか。
T:日曜日はご都合いかがでしょうか。ご予定がありますか。といいます。

板書
ひまですか。→ ごつごういかがでしょうか。 / ご予定はありますか。
T:じゃあ、次を読んでください。
S:部長も来たいですか。
T:これはどうですか。
S:少し失礼です。
T:そうですね。目上の人に「Vたいですか。」は使えません。
T:誰かを丁寧な言葉で誘う時、どんな言い方が良いと思いますか。
S:来ていただけませんか。
T:そうですね。
T:「来ていただけませんか。」はいいですね。
板書
来たいですか。→来ていただけませんか。

T:他にも、「来ていただきたいんですが」や「来ていただけないと思いまして」、「いらっしゃいませんか」、「いかがでしょうか」という言い方もあります。

T:じゃあ、次を読んでください。
S:もしいらっしゃりたいなら、ご遠慮なさらないでください。
T:はい、これはどうですか。
S:いいと思います。
T:どうしてですか。
S:敬語を使っていますから。
T:敬語を使っていますね。「いらっしゃりたい」はどんな意味ですか。
S:来たい
T:そうですね。目上の人に「Vたい」は使えませんね。
S:あぁ。
T:「いらっしゃりたい」はダメです。じゃあ、どんな言葉がいいと思いますか。もし・・・?
S:・・・。
T:「来てくださる。」や「来ていただける。」を使います。

板書
いらっしゃりたい → 来ていただける / 来てくださる

T:ご遠慮なさらないでください。これはどうですか。
S:敬語を使っていますからいいです。
T:敬語を使っていますね。でも、遠慮しないでくださいはあまり良くないです。
S:じゃあ、なんと言いますか。
T:ご遠慮なく。と言います。

板書
ご遠慮なさらないでください。 → ご遠慮なく。

T:じゃあ、次を読んでください。
S:では、楽しみにしています。
T:はい、これはどうですか。
S:少しダメです。
T:じゃあ、どうやって言いますか。
S:楽しみにしております。
T:そうですね。

板書
楽しみにしています → 楽しみにしております
アレックスさんの誤用まとめ
・ちょっと → ちょっとよろしいでしょうか
・ひまですか → ご都合いかがでしょうか。 / ご予定はありますか。
・来たいですか。→来ていただけませんか。
・いらっしゃりたい → 来ていただける / 来てくださる
・ご遠慮なさらないでください。 → ご遠慮なく。
・楽しみにしています → 楽しみにしております。
単語 意味
誘う to invite
控えめ reserved / restrained
印象を与える to give consideration to
当日 on that day
推薦状 reference letter
気遣う to give consideration to
構う to bother onself
遠慮する to be reseved



2. 敬語で行ってみよう

進め方
・正しい敬語の表現や形を確認する。
・確認できたら、もう一度、文章を正しい敬語を使って読む

T:はい、全部読めました。
T:誰かをパーティーや食事に誘いたいとき、最初になんと言いますか。
S:ちょっとよろしいでしょうか。
T:そうですね。

T:じゃあ、S2さんはS3さんにパーティーに来て欲しいと思っています。S3さんが忙しいかもしれ前んから、予定を確認します。何と言って、確認しますか。
S2: S3さん、今度パーティーをするんですが、ご都合はいかがでしょうか。

T:そうですね。そして誘いたいです。なんと言って誘いますか。
S2:S3さんにも来ていただきたいと思っているんですが。

T:そうですね。そして、S3さんは、「お土産を持って行ったほうがいいですか」と言いました。S2さんは何と言いますか。
S:お気遣いなく。

3. 練習しましょう

進め方
・CDを聞きながら、練習をする。(生徒のレベルによりやり方は調整するが、基本は以下を想定)
①文字を見ながら聞いてもらう。
②慣れてきたらCDを一時停止して、リピートしてもらう。
③さらに慣れてきたら、聞く前に想像して言わせる。
④最後にもう一度、CDと、一緒に言わせる。

T:じゃあ、もう少し練習しましょう。始めに、聞いてください。
S:(CDを聞く)

T:じゃあ、今度は、リピートしましょう。
S:(CDを聞いてリピートする)

T:じゃあ、次は、聞く前に言いましょう。S1さん、1番は?
S:明日はお忙しいでしょうか。

T:じゃあ、もう一度、CDを聞きながら、言いましょう。
S:(CDを聞きながら、言う。)

 問題数はあまり多くないので、もっと練習させたい場合は、例文を事前に用意しておくこと。

4. これでOK!

進め方
・音声サンプルを繰り返し聞いて、一緒にリピートしたり、シャドーイングをする。
→また、宿題として、何回も家で読ませる。

T:はい、じゃあ、次のページを見てください。
T:アレックスさんは敬語の勉強をしました。そして、金子部長を送別会に誘います。
T:じゃあ、今から、CDを聞きます。教科書を見ながら、聞いてください。

CDを流す。

T:どうですか。意味がわかりましたか。
S:はい。
T:じゃあ、CDをもう一度、聞きましょう。今度は、CDと一緒に読んでください。

CDを流し、Sは一緒に読む。
CDのスピードが速い場合は、Tが読んで、Sがリピートする。

T:はい、OKです。



5. チェックしましょう

進め方
・この課で勉強した、敬語の言葉や表現を確認する。
・チェックシートに書かせて答えを確認する。

T:じゃあ、問題にチャレンジしましょう。
T:ノートに答えを書いてください。
S:(問題を解く)
T:じゃあ、1番の答えは何ですか。
S:おかまいなく
T:いいですね。

他の問題も答えを確認する。

6. スタイルを変えてみましょう

板書
・敬語を使って答えさせる。
・それから、CDを聞かせて、リピートさせる。

T:展覧会、田中さんも見に来てください。敬語スタイルで?
S:展覧会、田中さんもいかがかと思いまして・・・・。見にいらっしゃいませんか。
T:いいですね。じゃあ、友達スタイルで何と言いますか?

他の文も確認してから、
T:今度は、CDを聞いて、リピートしましょう。
S:(CDを聞いてリピートする)

7. やってみましょう

進め方
・ロールプレイで「Can do」が達成できたかをチェックする。

T:はい、じゃあ、最後にロールプレイをしましょう。
T:(ロールカードを配布)

T:はい、じゃあ、ペアで練習してください。後で、前でやってもらいます。
T:今日勉強した言葉を使ってくださいね。

S:(練習して、発表)

 発表後に発表を見ていた学生に良かった点や、もう少し改善したところがいい点を確認する。
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