文型を教えているときに、よく学習者から「〇〇の文型と□□の文型の違いは何ですか?」という質問が来ますよね。
中堅日本語教師の方やベテランであれば知識も経験もあるので、すぐに返答できると思いますが、新米のうちは日々の授業準備に必死で、文型の分析が十分で無い人もいるでしょう。
そこで、今回は新米日本語教師におすすめの「初級文型の理解を深めるための本」を紹介します。
目次
初級文型の理解を深めるのにオススメの本
私がオススメする本は次の3つです。
他にも文法書はありますが、初級文型の理解を深める本で、読みやすい本と言えば次の3つです。
1. 日本語文法を教えるためのポイント30
初級文型30をピックアップし、初級学習者がどういった間違いをするのか、どう説明すれば良いのかなどが説明されています。
初級文型を一通り教えたことのある先生でしたら、知っていることも多いかも知れませんが、文型理解を深めるための1冊としてはかなりおすすめです。
本の流れは「誤用例」→「文型のポイント(解説)」→「さらにもう一歩(もう少し詳しい解説)」→「導入方法(例)」となっており、文型の導入例もいくつか紹介されているので、新米日本語教師の方には参考になります。
また、コラムも多いので、読み物としてとても面白いです。
2. なっとく知っとく初級文型50―はじめて日本語を教える人のための
この本では、知っていれば役に立つ初級文型のポイントがわかりやすくまとめられた本です。
重要な初級文型が50ピックアップされていて、似たような文型にはどういった違いがあるのか、わかりやすく解説されています。
先輩教師、日本語を教え始めたばかりの教師、日本語学習者の3名が登場し、会話形式で進んでいくので読みやすく、楽しく読むことができます。
日本語を教え始めた人、まさに今教えている人で、導入のポイントがわからず困っているという方におすすめです。
3. 初級日本語文法と教え方のポイント
初級文法69項目をピックアップし、それらの文法がいつ、どんな時に使われるのか解説されています。
文法の説明がわかりやすく書かれているので、新米日本語教師の方も安心して使えます。
また、学習者からよく出る質問や誤用例も書いてあるので、事前に質問を予測してどう説明するか考えて置くこともできます。
先ほど紹介した2冊よりも分厚いので、私は辞書の代わりとしてよく利用しています。
最後に
今回は、初級文型の理解を深めるのにオススメの本を紹介しました。
今回紹介した本は、一通り初級文型を教えたことがある先生にはとても読みやすい本なので、教師としてのレベルアップを図りたい方はぜひ読んでおいた方が良いでしょう。