
目次
使用教材
できるようになること (Can-do)
・人と会う約束ができる。
 ・理由を述べることができる。
 ・できること/できないことを述べることができる
- Potential Verb
- 〜し、〜し
- 〜そうです(様態)
- 〜てみる
- 〜なら
- 1週間に〜回
文法を教える前に
げんきの教科書では文法解説がセットになっているので、事前に読んできてもらうとスムーズに授業を進めるできます。
また、授業の開始時に第13課の会話ビデオを見せて、この課でどういったことを学ぶのか考えさせると、学習者のゴールが明確化されて良いと思います。
動画はこちらからダウンロード可能。
語彙の導入
新出語彙は事前に宿題として、読む練習+暗記をしてきてもらいます。
ただし、数が多く学習者の負担になる場合は、必要最低限覚えてきて欲しい単語をこちらから提示します。そして、授業のはじめに絵カードを見せて、リピートさせた理、意味を言わせたりして習熟度を確認します。
絵カードは自作が面倒だという方には、教科書準拠の絵カードが出版されているので、こちらを使うことをオススメします。
 
 
文法の導入
1. Potential Verbs
導入:可能動詞
T:(インク切れのマジックを渡して)S1さん、ホワイトボードに好きな漢字を書いてください。
 S1:はい。
 S1:あれ、、、先生?
 T:早く書いてください。
 S1:先生、書きません
 T:書いてください。
 S1:書きません。
 T:書けません。
 T:じゃあ、これを使って書いてください。
 S1:先生、書きました。
 T:書けました。
T:今日は新しい動詞の形を勉強します。Potential Verbsです。
●動詞の復習をしながら、導入する。
 T:はじめに、Verbを復習します。Short formで答えてください。
 S:食べる、起きる、・・・。
●可能動詞の解説(1グループ)
 T:はい、いいですね。じゃあ、これはu-verbですか? ru-verbですか?Irreguarですか?
 S:u-verbです。
 T:はい、そうですね。
T:じゃあ、みてください。(canカードを持ってきて)
T:買う、買える、買う、買える。
 T:飲む、飲める
 T:読む、読める
 T:会う...?
 S:会える
 T:行く...?
 S:行ける
かう → かえる
のむ → のめる
[u → eる]
T:ます form は 買う → 買える → 買えます。
 T:飲む → 飲める → ???
 S:飲めます
 T:読む → 読める → ???
 S:読めます
かう → かえる → かえます
のむ → のめる → のめます。
[u → eる → eます]
T:Short formの negative formは? 買う?
 S:買わない
 T:飲む?
 S:飲まない
T:じゃあ、買う→買わない、買える?
 S:買えない?
 T:はい、そうです。
かう → かえる → かえます
のむ → のめる → のめます。
[u → eる → eます]かわない → かえない
のまない → のめない
T:じゃあ、masu formは?
 S:かえません?
 T:はい、そうですね。
かう → かえる → かえます
のむ → のめる → のめます。 [u → eる → eます]
のまない → のめない → のめません
Ru-verbs、Irregular-verbsについても同じような流れで導入する。
導入:〜は〜が Potential verb。
T:私は日本人です。日本を話します。(can カードを持ってきて)日本語が話せます。
T:S1さんは韓国人です。韓国語を話します。(canカードを持ってきて)S1さん?
 S1:韓国語が話せます。
 T:S2さんは中国人です。韓国語が?
 S1:話せません。
T:(5000円を見せて)5,000円あります。デパートへ行きます。カバンは4,000円です。私はカバンが?
 S:カバンが買えます。
 T:ジーンズを買いたいです。7,000円です。ジーンズが?
 S:買えません。
____は _____が(を) Potentical verb。
____は__________が できます。
練習
●動詞を見せて可能形で答える。
 T:買う、買える、買えます。飲む?
 S:飲める、飲めます。
●変形練習
 T:中国語を話します。
 S:中国語が話せます。
・車を運転します
 ・ビールを飲みます
 ・日本語の本を読みます
 ・日本語で手紙を書きます
 ・漢字を読みます
 ・サッカーをします
 ・料理を作ります
 ・100m泳ぎます
 ・辛い料理を食べます
 ・英語を教えます
 ・中国語を話します
 ・日本の料理を作ります
 ・この人の名前を思い出します。
 ・テニスをします
 ・ギターを弾きます
 ・ピアノを弾きます
 ・電車を運転します
 ・日本の歌を歌います。
●Q&Aで練習
 T:S1さんはギターが弾けますか。
 S1:はい、弾けます。
T:(店の場所を見せて)ここはどこですか。
 S:コンビニです。
 T:そうですね。コンビニです。コンビニで何ができますか。
 S:ノートが買えます。/水が買えます。
 
 
 
2. 〜し、〜し、理由
導入
T:S1さんは日本語の勉強が好きですか。
 S1:はい。
 T:どうしてですか。
 S1:面白いですから。
 T:Do you have any other reasons?
 S1:先生がいいですから。
 T:ありがとうございます。
 T:日本語は面白いし、先生はいいし、私は日本語の勉強が好きです。
T:S1さんはお母さんが好きですか。
 S:はい、好きです。
 T:どうしてですか。
 S:やさしいですから。料理が上手ですから。
 T:やさしいし、料理が上手だし、お母さんが好きです。
T:私は、先週の土曜日、何をしましたか。
 S:友達と映画をみました。
 T:and then?
 S:家族と食事しました。
 T:そうですか。先週の土曜日は良い日でしたか?
 S:はい、とても良い日でした。
 T:先週の土曜日、友達と映画をみたし、家族と食事したし、良い日でした。
__reason1_し、__reason2___し、situation。
 (short form)
situation。__reason1_し、__reason2___し。 is also ok
T:When you want to say two or more reasons, you can use this grammar pattern . But you can also use only one し clause to imply that there are more than one reason.
「どうして」の質問に答える時は、「~から」で終わせることもできる。
ex.
 A:どうして、この大学を選びましたか。
 B:この大学は有名だし、安いから。
「~し、~し」は「~し、~から」に比べて少しくだけた感じになる。
練習
●Q&Aで練習する。
 T:S1さんは日本の料理が好きですか?
 S:はい。美味しいし、新鮮だし、好きです。
その他の質問例
 ・S1さんはいい人ですか。
 ・(海外で日本語を教えている場合)日本に住みたいですか。
 ・将来、日本で働きたいですか。
 ・日本語の勉強は大変ですか。
 ・今、どこに行きたいですか。どうしてですか。
 ・あなたの国が好きですか。
 ・今、幸せですか。
 ・どうして日本語を勉強しますか。
 ・どうしてこの学校で日本語を勉強しますか。
 ・◯◯先生はいい先生ですか。
3. 〜そうです。(It looks like... / seemingly)
・目でパッと見てわかるものには使えない
ex. かわいいい、きれい。
導入
T:(ケーキの写真を見せて)ケーキです。このケーキは美味しいですか。
 S:はい、美味しいです。甘いです。
 T:美味しいですか。わかりますか。食べましたか?
 S:いいえ、食べません。美味しいと思います。
 T:ケーキを見ます。でも、食べません。美味しいと思います。このケーキは美味しそうです。
T:これはカレーです。辛いですか。
 S:はい、辛いです。
 T:どうして辛いですか。食べましたか。
 S:いいえ、食べてません。
 T:食べてませんから、わかりません。でも、見ます。このカレーは辛そうです。
T:(写真を見せて)田中さんです。田中さんはレストランで働いています。田中さんは忙しいですか。わかりません。でも、田中さんをみます。う〜ん、田中さんは暇そうです。
T:これは時計です。高いですか。わかりません。でも見ます。goldです。この時計は?
 S:高そうです。
この時計は 高そうです。 〜そうです。 = it looks like 〜
| Affrimative | Negative | |
| い - adjective | おいしそうです | おいしくなさそうです | 
| Exception:いい | よさそうです | よくなさそうです | 
| な-adjectives | げんきそうです | げんきじゃなさそうです | 
練習
●変形練習
 T:美味しいです。美味しそうです。甘い?
 S:甘そうです。
いい、暑い、寒い、辛い、甘い、怖い、優しい、面白い、高い、安い、つまらない、新しい、古い、楽しい、寂しい、厳しい、眠い
●写真を見せて「〜そうです」で答えさせる
 T:(指輪の写真を見せて)
 S:その指輪は高そうです。
4. 〜てみる
導入
T:私はジーンズが欲しいです。デパートへいきます。ジーンズを見ます。これが欲しいです。でも、サイズがわかりません。長いですか、短いですか、わかりません。私はジーンズを履いてみます。
T:この料理はなんですか。
 S:それはトッポギです。
 T:へぇ、美味しそうですね。美味しいですか?
 S:はい、美味しいです。
 T:私は食べたことがありませんから、美味しい?、美味しくない?わかりません。今度、私はトッポギを食べて見ます。
T:この映画、知っていますか?
 S:はい、みました。
 T:私は見たことがありません。面白いですか。
 S:はい、面白いですよ。
 T:そうですか。じゃあ、今度、この映画を見て?
 S:見てみます。
今度、トッポギを食べてみます。
Vてみます:"will try", "try doing".
練習
●動詞を見せて「〜てみる」の形で答える練習
●お店に行って許可を求める練習:Vてもいいですか
●Q&Aで練習
 ・If you have a lot of money, どこに行ってみたいですか。
 ・何をしてみたいですか。
 
 
 
5. なら
導入
T:(WBにギター、ピアノ、バイオリンと書く)
T:(楽器の絵カードを見せて)S1さんはギターが弾けますか?
 S1:はい、少しだけ。 (WBのギターの横に○と書く。)
 T:ピアノが弾けますか。
 S1:いいえ、弾けません。(WBのピアノの横に×と書く。)
 T:バイオリンが弾けますか。
 S1:いいえ、弾けません。(WBのピアノの横に×と書く。)
 T:ピアノが弾けますか。
T:S1さんが楽器ができますか?ギターならできます。
T:メアリーさんは、ひらがながわかります。カタカナがわかりません。漢字もわかりません。
 T:メアリーさんは日本語がわかりますか。ひらがなならわかります。
T:ゴルフをしますか。
 S1:いいえ。
 T:テニスをしますか。
 S1:いいえ。
 T:サッカーをしますか。
 S1:時々します。
 T:S1さんはスポーツをしますか。
 S1:はい、サッカーをします。
 T:サッカーならします。
日本語がわかりますか。
→ひらがなならわかります。    → ×かたかな、漢字
  NounA   PredicateX
the predicate "X" applies only to "A"
導入
●Q&Aで練習する。
 T:S1さんは本を読みますか。
 S:漫画なら読みます。
他の質問例
 ・今朝、コーヒーを飲みましたか。
 ・車に乗りますか。
 ・スポーツをしますか。
 ・料理ができますか。
 ・楽器ができますか。
 ・アルバイトをしたことがありますか。
 ・肉をよく食べますか。
 ・ペットを買ったことがありますか。
 ・外国に行ったことがありますか。
 ・お金が貸せますか。
6. 一週間に三回
導入
T:みなさん、日本語の授業は何曜日ですか。
 S:月曜日から金曜日までです。
 T:そうですね。月曜日から金曜日まで、1、2、3、4、5回ありますね。1週間に5回、日本語の授業があります。
T:私は映画が好きです。毎週、土曜日にみます。1週間に1回みます。
 T:私は、旅行が好きです。7月と12月に旅行します。1年に2回旅行します。
T:S1さんはスポーツが好きですか。
 S1:はい。
 T:何のスポーツが好きですか。
 S1:バスケットボールが好きです。
T:毎週しますか。
 S1:土曜日だけします。
 T:1週間に?
 S1:1週間に1回バスケットボールをします。
(period) に (frequency)
練習
●Q&Aで練習
 T:S1さんはよく漫画を読みますか。
 S:はい。
 T:一ヶ月に何回読みますか。
 T:4回読みます。
他の質問例
 ・1日に何回、ご飯を食べますか。
 ・1日に何回、シャワーを浴びますか。
 ・1日に何時間、勉強しますか。
 ・1日に何時間、寝ますか。
 ・1日に何時間、テレビを見ますか。
 ・1週間に何回ゲームをしますか。
 ・1週間に何回学校へ来ますか。
 ・1ヶ月に何回、掃除しますか。
 ・1ヶ月に何回、映画を見ますか。
 ・1ヶ月に何回、デパートへ行きますか。
●文作り:単語を与えて文章を作らせる
 T:1ヶ月・4回・図書館 ・行きます
 S:1ヶ月に4回、図書館へいきます。
 
 
 
読み書き編
漢字
基本的には宿題とする。教室の中で練習する場合は、WBに大きく板書して書き順を見せながら、学習者にもノート(ワークブック)に書かせる。学習者が書いている時は、机間巡視して書き順や漢字の間違いがないかチェックする。
読み方は音読み、訓読みを紹介したのち、その漢字を使った熟語も一緒に紹介する。そのあと、覚えるべき熟語をフラッシュカードで練習する。すぐに全部を覚えるのは難しいので、事前・事後の宿題にして時間を有効活用した方が良い。
読解
できる限り、直訳は避け、質問や言い換えなどで内容理解の促進を図る。最初はテーマに関する質問をして、未修語彙の導入や背景知識の活性化を図ってから本文に入る。
本文ははじめにTが全部読み、そのあと、一文or段落ごとに生徒に音読させる。その後、適切な長さごとに本文の内容について質問し、意味の確認に入る。
全部読み終えたら、本文の後にある質問を使って、さらに内容を確認する。
 
 





