日本語の会話教材は色々売っていますが、その多くは「誘う」とか「断る」とか何かの機能を達成することを目的として作られたものが多いですよね。
そうではなくて、あるテーマによって、自由に日本語の会話をしたいといったこともありませんか?
特にプライベートで日本語を教えている先生や、地域のボランティア教室で日本語を教えている先生であれば、そういったニーズがたくさんあると思います。
そんな人におすすめなのがスリーエーネットワークから出ている「日本語 おしゃべりのたね」です。
私もプライベートレッスンで「ちょっとしたテーマに沿って、フリートークがしたいなぁ」という時にはこちらの本を利用しています。
そこで、今回はこちらの本がどういったものなのか、もう少し具体的に紹介したいと思います。
目次
「日本語 おしゃべりのたね」ってどんな本?
「日本語 おしゃべりのたね」は元々、地域の日本語教室で学ぶ日本語学習者とそのパートナーである日本語ボランティアが、楽しくおしゃべりしながらお互いのことを知ったり、日本語の言葉や表現を学ぶことを目的として開発された本です。
本書のレベルは主に「日本語で簡単なことを質問できる」、「日常生活の身近な話題について話せる」といったレベルを想定しており、JLPTで言えば N4程度のレベルです。
しかし、時にはちょっと難しい単語が登場したり、日常生活で使うような表現なども登場するので、N4以上の学生でも利用することができますし、レベルの高い学生であれば、より深い話ができると思います。
本書では「自己紹介」から始まり「旅行」や「日本の生活」、「結婚」など様々なトピックが20用意されており、どれも面白いものばかりなので、会話を楽しみながら日本語を学ぶことができます。
「日本語 おしゃべりのたね」の内容と構成
こちらが本書の目次です。
- はじめまして
- いただきまーす
- ちょっと買い物に
- ジェスチャーで伝えよう
- 旅行大好き
- ペットと暮らす
- お元気ですか
- 春は桜、秋はもみじ
- 何を食べようかな
- 日本の生活 高い?安い?
- みんなのスポーツ
- 仕事、がんばります
- わたしの町は日本一
- ケータイ、待った?
- 結婚いろいろ
- 大変だったね
- 祭りだ わっしょい
- 楽しく 日本語
- 女と男 仕事の役割
- ごみを減らそう
目次を見ていただければわかる通り、身近で興味の持てる話題のものが多くあります。
そして、本書の構成は次のようになっています。
- おしゃべりのたね
- 活動ノート
- 使える会話
1. おしゃべりのたね
「おしゃべりのたね」ではおしゃべりを進めていくための質問がいくつか書かれています。
そのため、教師と学生はその質問に沿って、おしゃべりを進めていくことになります。
もちろん、全ての質問を実施する必要はなく、あくまで「おしゃべり」を目的としているので、学生の回答に関連して深い話をしたり、省略しても良いでしょう。
おしゃべりのヒントがたくさん用意されているので、学生と担当教師の方が話しやすいものを選んで楽しく会話をしてください。
2. 活動ノート
「活動ノート」ではその課の内容について、短い文章を書いてもらいます。
書くのが難しい場合は、教師が作文のお題について質問したり、1行、2行だけでもいいので書いてもらうと良いでしょう。
3. 使える会話
「使える会話」では、日常会話で役に立つ会話フレーズが紹介されています。
JLPTを目的としているのではなく、日常会話を目的としたフレーズなので、役に立つものが多いです。
役割を決めてロールプレイをすると、良い練習になると思います。
4. お茶の時間
「お茶の時間」はちょっとしたゲームコーナーで、「日本のじゃんけん」や「なぞなぞ」、「カレーの作り方」など、日本語を使いながら楽しめるものが多数用意されています。
口コミ
タイトル:ある程度できる人におすすめ
たのしくおしゃべりしながら学習できます。
初級後半くらいから楽しめます。
まだ日本語を学習し始めたばかりならちょっと難しいです。
文法も取り込んでありますが、ある程度勉強してからのほうが
深い話ができますよ。
ユニットが20あり、どこから入ってもかまいません。初級前半から使えるともっとよかったです。
日本語はできないけれどおしゃべりがしたい、という人は
たくさんいます。
自然な日本語なのですが、初級者には少し難しい語彙が
多いように思います。
タイトル:使えるかどうかは授業方針によります
会話練習用にヒントが欲しくて購入しましたが、方向が違う本でした。
内容がもう少しわかると購入の判断材料になりますが、説明が少ないですね。
本屋で内容を確認して購入する方が間違いがないと思いました。
最後に
今回はプライベートレッスンで「ちょっとしたテーマに沿って、フリートークがしたいなぁ」という時におすすめの本「日本語 おしゃべりのたね」を紹介しました。
もう少し会話中心に授業をしてみたい人、フリートーク中心の授業をして見たい人はぜひこちらの本をチェックしてみてください。