会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ 第8課

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使用教材

会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ

トピック/目的

【トピック】
医者に症状を伝えることができる。

【目的】
①自分の症状を伝えることができる。
②医者の指示や説明を理解することができる。
③説明を聞いて納得したうえで治療を受けることができる。

メモ
指示:命令。〜してください。(instruction)
納得:十分に理解すること。(understand / agree/ accept)
治療:病気や怪我を治すこと。(treatment)

ウォーミングアップ

T:皆さん、こんにちは。 お元気ですか。
S:はい、元気です。
T:いいですね。 じゃあ、今日のレッスンを始めます。よろしくお願します。
S:よろしくお願いします。

1. 日本で病気や怪我をしたことがあるか、学習者のこれまでの経験について質問する。

 
今回は海外の学習者を対象としている。海外の学習者は日本に行ったことがない場合が多いので、「日本に行って、もし病気になったら」という設定で進める。

T:みなさんは、日本に行ったことがありますか。
S:まだ、行ったことがありません。
T:そうですか。じゃあ、日本に行って、もし怪我をした病気になったら、病院へ行きますか。
S:もちろん、行きますよ。
T:でも、日本人はあまり英語が上手じゃありませんよ。日本語で症状を説明できますか。
S:たぶん。。。
T:(絵を見せて)じゃあ、例えばこれは?
S:お腹が痛い。
T:そうですね。お腹が痛いですね。

他にも、「せきが出る」、「頭が痛い」、「やけどをする」など、絵を見せて答えさえる。

T:はい、いいですね。じゃあ、今日は他の言い方を勉強しましょう。

2. ロールプレイの前に病気の症状を説明するときに使う語彙を導入する。

①プリントを配って、第8課の目的を音読させる。

②症状に合うことばを選択肢から選ばせる。
T:つぎは、症状を説明するときに使う言葉を勉強しましょう。
(プリントを配る。)
T:じゃあ、(    )に入れる言葉を考えましょう。
S:(各々、記入する。)

③答えを確認する。

●重要語彙

症状症状に合う言葉意味
寒気がするゾクゾクするto feel chilly
微熱が出る[フラフラする ]
→揺れ動いて、安定しないさま。[ボーっとする]
→なにも考えていない様子。放心しているさま。
to have a slight fever
頭が痛いガンガンするto have a headache
やけどする[ヒリヒリする]
→軽くしびれるような痛みを感じるさま。例:日焼けの痛み[ズキズキする]
to burn
せきがでるコンコン
ゴホン
to cough
胃の調子が悪い[ムカムカする]
→吐き気がするさま[キリキリ痛む]
→鋭い痛み(sharp pain)
to have a stomachache

●その他の語彙(必要に応じて説明)

語彙意味
症状symptom
指示instruction
納得するto accept / to be convinced
治療treatment
外科surgery department
内科internal medicine
患者patient
診察medical examination
微熱slight fever
適切なappropriate / suitable
食欲appetite
医院clinic
腫れるto swell
はやりcraze / fashion
はやるto be popular
関係relation
吐き気がするto feel nauseous
状態state
一応just in case
横になるto lie down
様子appearance / situation
ようすをみるto wait and see
下痢diarrhea
診断するto diagnose



ロールプレイの実施(1回目)

T:じゃあ、今から、ロールプレイをしましょう。S1さんとS2さんはペアです。S3さんとS4さんはペアです。・・・・。今からタスクカードを配ります。見てください。お互いに見せないでくださいね。

(タスクカードを配る。)

T:はい、じゃあ、タスクカードを声に出さないで、読んでください。後で、やってもらいます。
S:(タスクを確認する。)

T:読み方がわからない言葉や、意味がわからないところはありませんか。

T:じゃあ、今からペアで練習しましょう。
S:ペアでロールプレイを実施。

 Tは机間巡視してSの発話に注意する。

T:はい、みなさんどうでしたか?
S:難しかったです。
T:じゃあ、S1さんS2さん、前にきてやってください。
S:(ロールプレイ実施)
T:みなさんどうですか。どんなところがよかったですか。
S:声が大きかった。発音が綺麗だったなど。

他、2、3グループ発表する。

ロールカードA(やさしい日本語)
Role:医者
Situation:病気の人の体を調べています。今、吐き気がして微熱が続く風邪になる人が多いです。
To do:病気の人の症状を聞いて、どんな病気か、どうすれば良いか、病気の人に伝えてください。
ロールカードB(やさしい日本語)
Role:病気の人
Situation:1週間ぐらい前から胃の調子が悪くムカムカします。ちょっと食べても吐いてしまうので食欲もありません。昨日から少し熱が出て、今日は37.2度あります。心配になって近所にあるクリニックに来ました。
To do:医者に自分の病気の状態を説明して、体を調べてもらってください。
ロールカードA(英訳)
Role:Doctor in internal medicine
Situation:You are examining your patient. Nowadays, a type of cold that causes nausea and slight fever is spreading.
To do:Ask the symptom of your patient and diagnose properly.
ロールカードB(英訳)
Role:Patient
Situation:The condition of your stomach has not been good since last week. Even if you only eat a little, you will vomit, you don’t have any appetite. You have had fever since yesterday and your fever is 37.2 degree Celsius today. You worry about your condition so you went to the clinic near your house.
To do:Explain your symptoms to the doctor and let him examine your body.

会話を考えよう

<会話を考えよう>のプリントを配布し、下線に入る言葉や表現を学習者と考える。

T:プリントを見てください。誰が話していますか。
S:内科の医者と患者です。
T:そうですね。内科の医者と患者が話しています。じゃあ、はじめに、私が文章を読みますから聞いてください。

(Tが文章を読む。下線部は飛ばす。)

T:みなさん、意味がわかりますか。
S:だいたいわかります。
T:どんな会話でしたか。
S:(内容について話す)

T:じゃあ、線のところにどんな言葉を入れますか。書いてみてください。

T:書けましたか?
S:はい。
T:①はどんな言葉を入れましたか?
S:胃がムカムカします。

他の回答も少し確認して、CDで答え合わせ。

T:じゃあ、CDを聞いてみましょう。どんな言葉が入るか聞いてください。
S:(CDを聞く)

T:はい、じゃあ、①はどんな言葉でしたか。
S:胃がムカムカするんですが。
T:そうですね。
(他の答えもチェックする。)

 教科書の答えが一番いいというものではない。学習者の意見も大切にすること。

T:じゃあ、もう一度、会話を聞いてみましょう。今度はイントネーションや話し方を聞いてください。
S:(CDを聞く)

CDを聞いた後に、Sに意見を求める。
・何か気づいたことばありますか。
・会話の流れはどうでしたか。
・患者の人の話方はどうでしたか。 など。

オーバーラッピング/シャドーイング/ペア練習

教科書の練習項目には無いが、時間があれば実施する。

①オーバーラッピング
CDの音に合わせて、教科書を見ながら音読させる。

②シャドーイング
CDの音に少し遅れて、復唱する。教科書を見ずに復唱すること。

③モデル会話を使ってペアで練習



表現・語彙

病気に関する追加語彙。専門語彙が多く難しいので、時間がなければ宿題にする。

語彙意味
歯医者dentist
皮膚科dermatology
耳鼻科ENT(ears and nose and throat)
眼科ophthalmology
外科surgical
内科internal medicine
整形外科orthopedic surgery
うつ伏せface down
湿疹eczema
便秘constipation
ねんざsprain

ロールプレイの実施(2回目)

T:じゃあ、もう一度、ロールプレイをしましょう。1回目と同じトピックでもいいし、トピックを変えたい人は、他のタスクカードをあげます。
S:(各自タスクカードを見る)

T:じゃあ、ペアで少し練習しましょう。後で発表してもらいます。

S:(各々練習する。)

T:はい、じゃあ、S1さんとS2さん前でやってください。
S:(前で発表する)
T:よくできました。

他のグループも発表する。
発表が終わったら、どうだったか見ていた生徒からコメントをもらう。

まとめ

T:はい、みなさんどうでしたか?
S:難しかったです。
T:そうですか。今日のトピックはなんでしたか?
S:医者に症状を説明するです。
T:そうですね。みなさん、できましたか?
S:難しかったです。まぁまぁ、できました。など。
T:そうですか。胃の調子が悪いときは医者に何といいますか。
S:胃がムカムカするんですが・・・。
T:そうですね。
T:もし、日本に行って病気になってしまったら、病院で今日の言葉を使ってくださいね。
S:はい。
T:じゃあ、今日の授業は終わります。ありがとうございました。
S:ありがとうございました。

関連トピック

こちらの本の第2課でも「病気」のトピックを扱っています。

「会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ」よりも単語がたくさんあり、ロールプレイもあるので、さらに語彙を増やしたり、練習させたいときにオススメです。

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