日本語教師にこれからなろうと思っている人や、まだまだ経験が浅い人は「どうやって日本語を教えたら良いのかわからない」といった悩みを抱えている人は多いはず。
教え方の手引きや文法書などを参考に教案を書いてみても、やはり生の授業を見てみないことにはイメージって掴めないですよね。
しかし、日本語教師になってからも、なかなか他の先生の授業を生で見る機会は多くありません。
そこで役に立つのが「日本語授業の進め方 生中継」という本です。
「日本語授業の進め方 生中継」ってどんな本?
「日本語授業の進め方 生中継」は25年以上のベテラン教師の授業を著者が取材し、実際の生の授業を写真入りで中継したものです。
「あげもらい」や「受身」など、初級のに文法項目を中心に導入の方法や練習の仕方などが写真付きで紹介されています。
2. これ/それ/あれ(指示詞)
3. 形容詞文、程度の副詞
4. 好き・嫌い/上手・下手
5. ~があります/います
6. ~をあげる/もらう/くれる
7. 動詞のグループ分け、動詞の辞書形
8. ~のようです(比喩)
9. ~たことがあります(経験)
10. 可能形
11. ~ようになります
12. 普通形
13. ~と思います
14. 名詞修飾文
15. ~ので、~のに
16. 自動詞/他動詞
17. ~ています(結果の状態)
18. ~てあげる/くれる/もらう
19. ~そうです(様態)
20. ~たら、~ても(仮定条件)
21. 受身形
22. 使役形
23. 使役受身形
全23項目あり、内6項目に関しては無料で生の授業動画が見られるので、「新人教師で授業の進め方に自信がない」という方や「これから日本語を教えようと思っているが、どう進めて良いかわからない」という人におすすめです。
また、養成講座で日本語を勉強している方でも、教育実習前に読んでおくと教え方の参考になるかもしれません。
時々コラムとして「絵カード」や「文字カード」の見せ方、板書の仕方、机間巡視についてなど、日本語教師に役立つ情報がたくさんあり、読み物としても面白いです。
本書の内容・構成
本書を読むと以下のことがわかります。
●23の授業を見学し放題! 導入から練習、活動までの授業の一連の流れが、文、写真、動画からつかめます
●それぞれの授業で、楽しく効果的でわかりやすい授業のためのポイントを解説しています
●ティーチャートークがどんなものかがわかります
●スッキリと見やすい、板書のしかたがわかります
●「スキルアップアドバイス」のコーナーで、授業での立ち居振る舞いのコツや、学習者に信頼されるためのコツがわかります
そして、本書の構成ですが、以下のようになっています。
「1. 指導項目の整理」では、指導する文型の接続や助詞、注意点などを確認します。
「2. 指導のポイント」では、どのように授業をリードするのか、うまく導入するためのポイントが整理されています。
「3. 導入例の紹介」では、実際に学習者とどういった会話をしながら導入するのか、例が紹介されています。導入は直接法が中心です。
「4. 練習例の紹介」では、変換練習や完成文などパターンプラクティスやQAなどが紹介されています。
「5. 活動例の紹介」では、指導した文型を使ってできるゲームの紹介があります。
「6. コラム」は先ほども紹介しましたが、「絵カード」や「文字カード」の見せ方、板書の仕方など日本語教師に役立つ情報が紹介されています。課によってはコラムがありません。
口コミ
以下、Amazonカスタマーレビューより引用
日本語の授業の進め方の詳細なお手本が掲載された本
本文中にはいくつか専門用語も登場しますが巻頭に一つにまとめられていますので、素早く確認しながら内容をチェックすることができます。各章はフローチャートのような形になっており、ホワイトボードに実際に書く板書のお手本の写真まであるので、日本語教師の悩みに寄り添うように工夫されている構成だと思いました。さらに、所々にあるコラムではより良い日本語の授業を行うために覚えておきたいテクニックも紹介されています。
具体的には、生徒に絵や文字のカードを見せるときはどうしたらよいのか、生徒が正解したとき、間違えたときにどのように答えてあげればよいのか、などですね。
日本語を教えていて壁にぶつかってしまったときに、この本を手に取ると打開策が見つかるかもしれません。
これから日本語授業を持つ方は是非
最後に
今回は新米教師や、「新人教師で授業の進め方に自信がない」という方や「これから日本語を教えようと思っているが、どう進めて良いかわからない」という悩みをお持ちの方におすすめの本「日本語授業の進め方 生中継」を紹介しました。
授業に不安を抱えている方はぜひチェックしてみてください。