目次
使用教材
本文(語彙・文法・読解)
1. ウォーミングアップ
1次の数字を奇数と偶数に分けましょう。
T:(いくつか数字を板書して)はい、今日は数字の勉強です。WBに数字をたくさん書きました。奇数はどれですか?偶数はどれですか。
S:奇数?偶数?
T:はい、どれですか。
S:奇数って何ですか?
T:じゃあ、ヒントを上げますから、考えてください。
T:え~、WBに書いてある数字で偶数は・・・。4、8、18、24、122、126・・・。
T:奇数は・・・9、13、25、65、71、111・・・。
T:(WBに数字を使って)はい、この中でどれが奇数、どれが偶数ですか。
S:(答える)
T:そうですね。奇数と偶数わかりましたか。
S:はい。
T:じゃあ、教科書を見てください。数字がありあます。奇数と偶数に分けましょう。
S:(答えを書く)
書けたら、答えをチェックする。
2好きな数字がありますか。それは何ですか。
T:じゃあ、みなさんは好きな数字がありますか。
S:はい。あります。
T:何ですか。
S:1です。
T:どうしてですか。
S:ナンバー1ですから。
他のSにも聞く。
3あなたの国で「いい数字」と考えられているのは何ですか。 / 反対に「悪い数字」と考えられている数字がありますか。
T:じゃあ、皆さんの国に「いい数字」と考えられている数字がありますか。
T:それから逆に「悪い数字」と考えられている数字がありますか。
S:(答える)
T:はい、今日のテーマは「いい数字と悪い数字」です。
単語 | 意味 |
数字 | number |
奇数 | odd number |
偶数 | even number |
反対に | on the contrary |
2. 本文のCDを聞く
全体の概要をつかむ練習。未修語彙や文型があっても事前に教えない。
聞いた後は、どんな内容だったのか、わかったことを答えてもらう。
3. ことばを確かめよう
媒介語で未習の語彙を紹介 or 事前に宿題として意味を調べさせる。
それぞれの単語をリピート、意味を確認した後、教科書の「ことばの練習」を実施する。
単語 | 意味 |
嫌う | to hate |
こだわる | to be hung up |
とる(例に) | take (as an example) |
発音する | to pronounce |
つく(値段が) | put (a price) |
当たる(抽選に) | win (a lot drawing) |
入れる(手に) | get (one's hand) on |
重要視する | to emphasize |
語圏(中国) | (Chinese) language region |
仲間 | company |
死 | death |
ナンバー | nuber |
香港 | Hong Kong |
オークション | auction |
数(~百万) | several [million] |
抽選 | lot drawing |
手数料 | handling fee |
プレート | license plate |
縁起がいい | good luck |
4. 本文読解 例1
本文を読む前に、まず、QAの内容を確認する。問題は4問用意されていて、基本的には選択問題。
T:じゃあ、これから音楽と音の効果について文章を読みますが、読む前にQAを確認しておきましょう。
T:じゃあ、S1さん1番の質問を読んでください。
・Tが読む(範読)→Sが読む(黙読)
・最初からSが読む(黙読)
T:最初に私が文章を読みますから、みなさんは聞いてください。そしてどんな話か考えてください。私が読んだ後、みなさんが文章を読んで答えを考えます。
(教師が文章を全て読む:範読)
T:はい、今からみなさんに文章を読んでもらいます。一人で声に出さないで読んでください。文章を読みながら答えを考えて、タスクシートに書いてください。
(わからない言葉があっても、辞書は使わないで頑張って読みましょう)
S:(個々で黙読し、質問の答えを考えて書く)
T:(机間巡視)
T:では、読めましたか?みなさん、どんな話かわかりましたか?S1さんどうですか?
S1:わかりました。
T:S2さんどうですか?
S2:あまりわかりませんでした。
T:そうですか。どんなところが難しかったですか。
S2:時間が足りなかった。単語が難しかったなど。
T:そうですか。まだ、全部できていない人もいるかもしれませんが、グループで答えを考えましょう。じゃあ、これからペアを作ります。S1さんとS2さん、S3さんとS4さん、S5さんとS6さんがペアです。
S:(席を移動する)
T:じゃあ、グループの人と一緒に、どんな話だったか話してください。その後、質問の答えを相談してください。答えが同じじゃない時は、ペアで相談して答えを考えてください。
S:(ペアで答えを検討する)
T:(机間巡視)
T:ペアでたくさん相談しましたか。それでは、一緒に答えを確認しましょう。
Sに質問文を読ませ、答えを確認する。
答えを確認したら、精読して一文一文意味や文型を確認していく。
4. 本文読解 例2:精読
段落ごとにSに読ませて、Tが本文に関する質問をする。
→じゃあ、「ほど~ない」はどういう意味だと思いますか。
5. 新しい文型
T:じゃあ、次に新しい文型を勉強しましょう。
1. N1というN2
[意味]
N2の内容・具体例・定義を表す / N1がN2であることを表す
[英訳]
example that / N1 called N2
Indicates what N1 is provides an example, and defines it. / Indicates that N1 is the same as N2.
[例文]
◆内容説明
・姉から結婚するという知らせがとどいた。
・消費税があがるというニュースを見た。
◆名前
・これはララという猫です。
・村上春樹という人を知っていますか。
・これはじゃんけんというゲームです。
・ナルトというアニメを知っていますか。
①導入(名前)
T:皆さんは、ペットを飼っていますか。
S1:はい、飼っていますよ。
T:そうですか。犬ですか?猫ですか?
S1:猫です。
T:(板書)S1さんは猫を飼っています。
T:名前はなんですか。
S1:ララです。
T:(板書)名前はララです。
T:S1さんは猫を飼っています。名前はララです。S1さんはララという猫を飼っています。
T:これは本です。名前はなんですか。
S1:中級を学ぼうです。
T:はい、名前は中級を学ぼうですね。これは本です。名前は中級を学ぼうです。
T:これは中級を学ぼうという本です。
T:これはコンビニです。知っていますね。
S:はい。
T:名前はなんですか?
S:セブンイレブンです。
T:はい、そうですね。これはコンビニです。名前はセブンイレブンです。これは?
S:これはセブンイレブンというコンビニです。
T:これは飲み物です。知っていますね。
S:はい、コーラですね。
T:そうですね。これはコーラという飲み物です。
→S1さんはララという猫を飼っています。
【リピート後に】
T:友達と話す時、「ララという猫を飼っています」でも言いですが、もう少しカジュアルな言い方もあります。
T:「ララっていう猫を飼っています。」です。
→S1さんはララという猫を飼っています。
→S1さんはララっていう猫を飼っています。
②基本練習1
●絵を見せて、「(名前)という(アイテム)」の形で答える
・ローソンというコンビニ
・マルイというデパート
・ポチという犬
・となりのトトロという映画
・マクドナルドという店
・ナルトという漫画
・みんなの日本語という本
・宮崎駿という人
・納豆という食べ物
・Goproというカメラ
・パナソニックという会社
・秋葉原という町
・anelloというカバン
・アディダスという靴
・宇宙人という言葉
・じゃんけんというゲーム
・村上春樹という人
●Q&A
・「リング」という映画を知っていますか。どんな映画ですか。
・ 「宮崎駿」という人を知っていますか。何をする人ですか。
・( 町にあるレストランの名前 )というレストランを知っていますか。 どんな料理のレストランですか。
・ 「嵐」というグループを知っていますか。どんなグループですか。
・ 「恥ずかしがり屋」という言葉を知っていますか。英語で何ですか。
・ 「ポッキー」という食べ物を知っていますか。どんな食べ物ですか。
・「なまけ者」という言葉を知っていますか。英語で何ですか。
・(他のクラスの先生の名前)という日本語の先生を知っていますか。 どんな先生ですか。
③導入(内容説明)
T:私は昨日、悲しいニュースを見ました。
S:どんなニュースですか。
T:これです。消費税があがるかもしれません。
S:えぇ。
T:私は消費税があがるかもしれないというニュースを見ました。
T:私は昨日、兄からメールをもらいました。
S:どんなメールですか。
T:アメリカに行くというメールです。
②基本練習2:「〜という」を使って文を完成させる問題
③読もう・書こう
④応用練習:「〜っていう」を使って文を完成さえる問題
2. Vルこと / Nほど〜ない
[意味]
最上級を表す。
みんなの意見ではなく、自分の意見を言う時に使います。
[英訳]
Indicate the superlative.
Used to express a subjective judgment by the speaker, not to state an objective fact.
[例文]
・日本料理の中で、寿司ほど有名な料理はない。
・本を読むことほど楽しいことはない。
・ゲームほどおもしろいものはない
・試験の中で漢字テストほど嫌なものはない。
・日本語の勉強の中で助詞ほど難しいものはない。
・ラーメンほどおいしいものはない
・スマホほど大切なものはない。
①導入
T:皆さんは、日本料理が好きですか。
S:はい。
T:日本料理の中で何が一番好きですか?寿司ですか?天ぷらですか?ラーメンですか?
S:ラーメンです。
T:ラーメンが一番ですか。
S:はい。
T:ラーメンより美味しいものはありませんか。
S:はい、ラーメンが一番です。
T:いいですね。これはS1さんの意見です。ラーメンが一番好きです。ラーメンより美味しいものはありません。
T:今日は他の言い方を勉強しましょう。
→ラーメンほど美味しい料理はありません。
T:ラーメンほど美味しい料理はありません。です。
リピート後に、
T:「ラーメンほど美味しい料理はありません」これはラーメンより美味しい料理は他にない、ラーメンが一番美味しいという意味です。
T:じゃあ、S2さんが一番好きな日本料理は何ですか。
S2:寿司です。
T:寿司より美味しい日本料理は無いですか。
S2:はい。
T:じゃあ、何と言いますか。
S2:寿司ほど美味しい食べ物はありません。
T:いいですね。
他のSにも質問する。
T:(板書)音楽を聞く、映画を見る、ゲームをする、勉強する、本を読む、その他。
T:どれが一番楽しいですか?
S1:ゲームをする。
T:これが一番楽しいですか。他にもっと楽しいことは無いですか。
S1:はい、これが一番です。
T:じゃあ、新しい文型で言ってください。
S1:ゲームをするほど楽しいことはありません。
T:ゲームをすることほど楽しいことはありません。です。
T:動詞の後ろは、「こと」が来ます。
T:動詞の形は何ですか。
S:辞書形です。
T:そうですね。
②基本練習1:変換練習
③基本練習2:2つの文の内容が同じか、同じでないかを答える問題
④応用練習:文作り
●比較の表現
①N1はN2ほど〜ない
②N1はN2より〜 / N2よりN1のほうが〜
③Nほど〜ない
④Nが一番〜
⑤N1とN2を比べると
⑥Vルこと/Nほど〜ない
①書こう・話そう
「私の余暇利用ベストスリー」をテーマに短い文章を書く。
単語 | 意味 |
余暇 | leisure |
外食 | eating out |
DVD | DVD |
屋台 | food stand |
アクション | action |
宝くじ | lottery |
水族館 | aquarium |
植物園 | botanical garden |
博物館 | museum |
3. Vルぐらい / Vナイぐらい
[意味]
動作・状態の程度を比喩や具体的な例を使って表す。
[英訳]
Shows the degree of an action or condition through metaphors and examples
[接続]
Vル / Vナイ | ぐらい/くらい |
Aい | |
Naな | |
N |
[例文]
・持ち帰れないぐらいのお土産を頂いた。
・あの人ぐらい日本語が上手に話せたらいいのになぁ。
・けがをした時は、泣きたいくらい痛かった。
・試験に受かった時は、涙だ出るくらい嬉しかった。
①導入
T:皆さんは、ビールが好きですか。
S1:まぁまぁです。
S2:はい、大好きです。
T:じゃあ、このビデオを見てください。
T:ビールの部屋を見た男の人たちはどうしましたか。
S:大きい声を出しました。
T:どうしてですか。
S:嬉しかったから。
T:そうですね。(板書)嬉しくて大きい声を出しました。
T:じゃあ、この人たちは、どのくらいビールが好きですか。
S:とても好きです。
T:とても?どのくらいですか?
S:とてもですよ。
T:(板書を指す)
S:「嬉しくて大きい声を出す」ビールが好きです。
T:はい、そうですね。もっといい言い方があります。
T:嬉しくて大きい声を出すくらいビールが好きです。
T:じゃあ、女の人が部屋を見た時はどうでしたか?
S1:とても喜んでいました。
S2:声を出すくらい喜んでいました。
T:いいですね。
T:じゃあ、みなさんはビールが好きですか。
S:はい。
T:どれぐらい好きですか。
S:とても好きです。
T:とてもじゃ少しわかりません。どのくらいですか。
S1:毎日飲むくらい好きです。
T:いいですね。S2さんは?
S2:私も毎日飲むくらい好きです。
T:S2さんも毎日飲みますか?
S2:いいえ、飲みませんでも好きです。毎日飲みたいです。
T:じゃあ、「毎日飲むくらい」じゃないですね。何ですか?飲みたいを使ってください。
S2:毎日、飲みたいぐらい好きです。
T:いいですね。
他のSにも質問。
T:私もビールが好きです。毎日飲みません。でも、毎日、飲みたいぐらい好きです。
T:S2さんと同じですね。
S2:はい。
T:私はS1さんぐらいビールが好きです。
T:じゃあ、「くらい」の前の単語は動詞、形容詞、名詞、何ですか?
S:名詞と、い形容詞、動詞ですか。
T:そうですね。な形容詞も使えます。
(な形容詞の例を示し、形も確認。)
T:じゃあ、動詞の形は何ですか?
S:辞書形?
T:いいですね。ない形も使えます。
(ない形の例を示し、形も確認。)
②基本練習:絵を見て文を作る問題
教科書では3問用意されているので、もっと練習させたければ、追加問題を準備しておくこと。
③応用練習1:前件・後件作成
教科書では2問用意されているので、もっと練習させたければ、追加問題を準備しておくこと。
④応用練習2:会話の穴埋め
AとBの二人の会話を完成させる。
4. Nからすると
[意味:~の視点・観点・立場から考えると]
推量・判断の根拠を示す。
[英訳]
Shows the grounds for speculation and judgement
[例文]
・あの服装からすると、彼は会社員ではないだろう。
①導入
T:(変な服装をしている若い人の写真を見せて)これを見てください。彼は会社員ですか。
S:いいえ、会社員じゃないと思います。
T:どうして、会社員じゃないと思いますか。
S1:服装がとても変です。
S2:スーツを着てませんから。
T:(板書)服装が変ですから / スーツを着てきませんから / 彼は会社じゃないと思います。
T:服装が変、スーツを着ていない、みなさんは服装を見て、会社員じゃないと判断しましたね。(考えました。)
S:はい。
T:新しい言い方を覚えましょう。
T:彼の服装からすると、会社員じゃないと思います。
毎日、飲みたいぐらい好きです。
T:「~からすると」は、「~のから考えると」という意味です。
T:「からすると」の前は何ですか?
S:名詞です。
T:いいですね。
T:もうすぐ、JLPTですね。みなさんはどうですか?合格できそうですか?
S1:う〜ん・・・、わかりません。
T:S2さん、S3さん、S1さんは合格できると思いますか。
S2:はい。
S3:はい。
T:どうしてそう思いますか。
S2:日本語が上手ですから。
S3:いつもテストでいい点を取りますから。
T:そうですね。(板書)日本語が上手、いつもテストでいい点をとる。
T:S1さんは実力がありますね。
S2/S3:はい。
T:S2さんと、S3さんはS1の実力を考えて、合格できると考えました。
T:じゃあ、新しい言い方で何と言いますか。
S2:S1さんの実力からすると、JLPTに合格できると思います。
T:いいですね。
②基本練習:文を完成される問題(選択形式)
③読もう
単語 | 意味 |
占い | fortune-telling |
血液型 | blood type |
性格 | personality |
相性 | compatibility |
星座 | constellation |
進路 | course of action |
判断材料 | information for decision-making |
画数 | number of strokes |
占う | to tell a (one's) fortune |
姓名判断 | telling of a person's fortune based on his/her name |
5. (疑問語疑問文)より、〜
[意味]
疑問文の比較
[例文]
・旅行はいつするかより、どこへ行くかを先に決めたい。
・お金はいくら持っているかより何に使うかを考えたほうがいい。
読解前には導入せず、読解後に以下のように質問し、学生に意味を考えさせる。
①導入
T:みなさん「香港ではどんな車を持っているかより、どんな番号のプレートをつけているかを重要視する人がいるようです。」と書いてありますが、この文の「より」は何ですか。
S:比較です。
T:そうですね。比較の「より」ですね。何と何を比較していますか。
S:「香港ではどんな車を持っているか」と「どんな番号のプレートをつけているか」
T:いいですね。この二つの文はYes/NoのQuestionですか?
S:いいえ、違います。
T:そうですね。Yes/NoのQuestionじゃない文を比べる時、文の形はどうですか。
S:「普通形+か」
T:はい。そうですね。
T:じゃあ、「香港ではどんな車を持っていますか」と「どんな番号のプレートをつけていますか」、どっちを重要視すると言っていますか。
S:「どんな番号のプレートをつけていますか」
T:はい、いいですね。
②基本練習1:結合練習
③書こう
「大切なこと」をテーマに穴埋め形式で、短い作文を書く。
単語 | 意味 |
集中する | to concentrate |
取り組む | to undertake |
就職先 | place of employment |
生かす | to make use of |
6. 「数字」について読む・聞く
①読もう
数字に関するストーリーを読み質問に答える。
単語 | 意味 |
〜号室 | room number ~ |
病室 | hospital room |
数 | number |
タブー | taboo |
お祝い事 | celebratory event |
割り切る | dividable |
苦 | suffering |
通じる | to share the same sound as |
ペア | pair |
半ダース | half a dozen |
一組 | one set |
勘定する | to count |
②聞こう
数字に関するストーリーを聞いて質問に答える。
リスニングや作文など
1. チェックシート
2択問題。3〜5分程度で解かせて、答え合わせをする。時間がなければ宿題にしても良い。
2. 聴解タスクシート
CDを聞きながら、空欄の部分を記入させる。
CDの音声が速いと感じる場合は、教師がスピードを調整しながら読む。
3. シャドーイング
これは教科書にはないタスクだが、時間があれば実施する。
4. 作文:好きな数字・特別な数字
できる限り時間内に書かせて提出させる。
単語 | 意味 |
段落 | paragraph |
まとまり | group |
ます | space |
4. 数字のある熟語
単語 | 意味 |
熟語 | idiom |
結ぶ | to connect |
一生 | lifetime |
(手に)入る | to come to (one's hand) |
好む | to like |