中級への橋渡しにおすすめの1冊「中級へ行こう」

中級へ行こう 日本語の文型と表現55 第2版

初級が終わって、いきなり中級の教科書に移行すると、初級とのレベルの違いに学習意欲を落としてしまう学生も少ないくないですよね。

そんな学生のために作られた教科書がこの「中級へ行こう」でして、「みんなの日本語1・2」を学習し終えた学生が中級へスムーズに移行できるよう、初級と中級の間のレベルで作られています。

各課の文章はあまり長くないので、読みやすいですし、トピックも面白いので、飽きずに読めるものばかりです。

文型はN3やN2などの新しいものだけでなく、既習のものも出てくるので、復習にもなり、中級へ移行する前の本としては、とても良い1冊だと思います。

「中級へ行こう」の構成

「中級へ行こう」では、次のような流れで構成されています。

「中級へ行こう」の構成
  1. 話しましょう
  2. 本文
  3. ことば / ことばの練習 / QA
  4. 学習項目
  5. 学習項目の練習
  6. チェックシート
  7. 聴解タスクシート
  8. 作文

1. 話しましょう

「話しましょう」ではトピックのテーマに沿って、学習者がどのように考えているのか問いかけます。

その中で、未習の語を導入したり、背景知識の活性化を行い、本文のリーディングに進みます。

あらかじめ、2〜4つ教科書に質問が書かれているので、どのような話をすればわからないということもなく、スムーズに進めることが可能です。

2. 本文

本文はリーディングパートになります。

課のテーマに沿った文章があり、それを読んでQAに答えたり、ディスカッションしたりします。

3. ことば / ことばの練習 / QA

ここでは、「本文」に登場した単語や単語を使った練習、本文に関するQAなどがあります。

学習者のレベルが十分でない場合は、先に確認しておいたり、いくつか紹介しておいたりしておくと良いと思います。

4. 学習項目

ここでは、本文に登場した文型の説明が紹介されています。

英語、中国語、韓国語、ベトナム語での説明もあるので、予習や復習に利用するといいでしょう。

5. 学習項目の練習

ここでは、課で学習する文型を定着させるための練習を行います。

「基本練習」→「応用練習」→「短作文」という流れで構成されており、基本練習では答えが決まっているもの、応用練習では生徒の意見を書かせるもの、短作文では5行前後の短い作文を書かせます。

6. チェックシート

チェックシートは正しい答えを選ぶクイズで、課で登場した単語や文法に関するものです。

2択問題なので、それほど時間もとらず、まとめとして利用可能です。

7. 聴解タスクシート

聴解タスクでは、「本文」の一部が虫食いになっており、音声を聞いて答えを埋める問題です。

それほど、難しくない、かつ、本文を覚えていれば簡単に埋められる問題です。

8. 作文

課のテーマと関連する内容について作文を書きます。

例えば、第1課ですと、トピックが「ファストフード」なので、「あなたの国のファストフード」というてテーマで書かせたりします。

例も書いてあるので、それを参考にさせながら書かせると良いでしょう。

学習項目一覧

各課のテーマと学習項目は以下のようになっています。

当ブログでも教案を公開しているので、これからこちらの教科書を使う予定でしたら、参考にしてください。

1課 ファストフード

1.N1といえばN2だ:代表的な例
2.【数量】も:数量が多い、大きい
3.Nは ~こと、~ことだ:理由・原因
4.Vマス始める・Vマス終わる

2課 地震

1.~のでしょうか:疑問を丁寧に問いかける
2.自他動詞の整理
3.V(よ)うとしても、Vナイない
4.~のは~だ:強調構文
5.「自動詞ている・他動詞てある/ておく」の整理

3課 最近の子ども

1.V[普通形]ようなN:例示
2.Nばかり・Vテばかりいる
3.Nを欲しがる・Vマスたがる・Vマスたがらない
4.ついVテしまう
5.~(の)は~からだ:理由
6.Nのようだ・Nのように(V/A/Na)・N1のようなN2:他の物にたとえる

4課 日本のイメージ

1.Vテいく・Vテきた:時間的用法
2.[表/グラフ]で見ると、~ことがわかる
3.N1のようなN2:例を表す
4.XはYほど~ない
5.比較の整理

5課 睡眠

1.A/Naさ:形容詞の名詞化
2.連用中止
3.~ものだ:常識
4.もの・ことの整理
5.~ということだ:伝聞
6.長い文の練習

6課 日本人の発明

1.Nによって[受身]
2.~ため(に):原因/理由
3.~ため(に)の整理;原因/理由・目的
4.~まま

7課 リサイクルとフリーマーケット

1.Vタものだ
2.~として:立場・資格・種類
3.~といっても
4.V1ルよりV2ルほうが~:2つの行為を比較
5.~なら:主題
6.なら・と・ば・たらの整理
7.Vテ欲しい・Vナイないで欲しい

8課 あいづち

1.~あいだ・~あいだに
2.~わけではない:部分否定
3.Vル/Vナイないことがある
4.V1ルまで、V2
5.Nによって
6.Nとして・Nについて・Nによっての整理

9課 男の仕事・女の仕事

1.~にともなって
2.接続詞[つまり・一方]
3.Na/Nである:書きことば
4.使役受身
5.受身・使役・使役受身の整理
6.Vテ欲しいものだ

10課 ことばの使い方

1.Nによって:手段・方法
2.Vル/Nの代わりに
3.Vテくる・Vテいく:動作の方向
4.Vルべきた:当然
5.敬語の整理
6.Vナイずに

最後に

今回は中級への橋渡し教材「中級へ行こう」を紹介しました。

内容がそれほど難しくないにも関わらず、新しい語彙や文型も学べるので学生からの評判もいいです。

もし、初級の授業を終えられて、これから中級を教えようと思っている方で、「もう少し復習が必要だなぁ」と感じていらっしゃる方は、ぜひこちらの本を利用してみてください。

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